化学式を隠して色ボールだけ!係数合わせのわかるコツ

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ケン博士
こんにちわ。サイエンストレーナーの桑子研です。
がっかり君
化学反応式が複雑でよくわからないよ〜

現在中学2年生の授業では、化学反応式の係数を考えることを行っています。このあたりは理屈があるので、単に暗記をして覚えるというところではないところで、生徒も理解に苦しんでいるようです。

ぼくはこのような理屈があってのようなところが好きではあるのですが、生徒にとってみると、元素記号を覚えよう!、化合物を覚えよう、混合物・純物質とは?と、暗記で対応できたところから、一気に変化したのでなかなか難しいようです。

まずは「2H」「H」「2H」がどのように違うのか?というところから説明をしていきます。

2H は H が2つある状態。

H は HーH といように、Hが2つくっついて分子になっている状態で、水素分子が1つあるという状態。

2H は HーH HーH というように、水素分子が2つあるという状態。

このあたりまではいいのですが、では、炭酸水素ナトリウムの化学反応式の、

(  )NaHCO3 → (  )Na2CO3 + (  )H2O + (  )CO2

( )にはどんな数字が入るでしょうか?となってくるとなかなかわからなくなってくるところです。とくに暗記をしようとするような考えだと、これはうまくいかなくなってきます。

そこでおはじきやビーズなどを使って、原子のモデルとなるボールを動かしながら考えていけば良いのでしょうが、今回はスライドを作ってみました。

原子の種類をボールの色示しておいて、ここで原子の名前をとってしまうのがポイント。

 

 このように化学式を隠してしまいます。さて左右の数をそろえるにはどうすればいいでしょうか?(ヒント:青いボールの数をまずあわせてみましょう。答えは一番最後に紹介します。)

こうするとなんとなくわかりますよね。

係数合わせにおいては、原子の名前はあまり関係ないので、単純にボールの数をあわせていくということに生徒が集中できるので、今までわからなかった生徒も理解できるようになったようです。

このスライドを黒板の右側に写しながら、左に化学反応式を描いて、イラストでやる場合と、化学式で考える場合の2パターンで説明をしていきました。

ちょっとした工夫ですが、多くの生徒が理解ができてよかった。ただ、もともと興味の薄い生徒もいるためもう少し繰り返して説明をする必要はありそうです。

化学は覚えるような部分と理屈で考える部分が、中学時代だと特に混在しているので、そのたりが明確にわからないと嫌いになってしまいます。ぼくも中学生のときは物理に比べて嫌いでした。

今教えるような立場になって、化学を教えていると、また違った面白さを発見できますね。とくに身近にあるものですしね。物理が好きな気持ちから、化学の楽しさに少しずつ足を引っ張られてきました。

みなさんは化学反応式をどのように教えていますか?面白い工夫があったらぜひ教えてください。

※ 昨年は、同僚が水でくっつくビーズをつかって化学反応式をやっていました。女の子には最適かもしれませんね。

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答えです。

( 2 )NaHCO3 → ( 1 )Na2CO3 + ( 1 )H2O + ( 1 )CO2