3次元の壁を越えろ!フレミングの左手の法則が劇的にわかりやすくなる授業の秘密道具「ミッキーマウスグローブ」

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

目に見えない「電気」と「磁気」の世界。教科書の平らなページから飛び出して、立体の世界でそれらを捉えるのは、大人でも頭を悩ませる難題です。 中学2年生の理科では、いよいよ電気の世界が本格化し、「右ねじの法則」「フレミング左手の法則」といった強力なツールが登場しました。中学では、高校物理のように複雑な計算こそありませんが、ここで多くの子どもたちがぶつかる大きな壁があります。それは、「3次元(3D)の空間認識」です。

平面から立体へ!脳内でイメージする難しさ

黒板や教科書は「2次元」ですが、実際の電気と磁気の世界は「3次元」で動いています。 生徒たちに熱心に説明しても、頭の中で矢印を立体的に動かしたり、空間を切り取って断面をイメージしたりするのは、非常に高度な脳の働きを必要とします。

「先生、どっち向きかわからない!」

そんな声が聞こえてくるのも無理はありません。実は、電磁気学の基礎を築いた偉大な科学者たちでさえ、見えない力をどう視覚化するかには腐心したと言われています。だからこそ、私たちも授業で「視覚的なインパクト」を大切にする必要があります。

昨日の授業では、実際に電流を流して方位磁針が動く様子を観察する「班別実験」を行いました。 目の前で起きた不思議な現象。電流のまわりに磁界が発生することは確認できましたが、今日はその「向き」を理論的に整理する段階です。ここで、あの手この手の出番です。

教室に登場した「巨大な手」の正体

そこで、生徒たちの記憶に強烈に焼き付けるための工夫を凝らしてみました。 今回用意したのは、なんと「ミッキーマウスの手」です。これで「右ねじの手袋」と「左手の手袋」を作ってみました。

まずこちらが右ねじ右手袋です。

親指を赤色、他の指を青色にしました。

多くの生徒の前でもわかりやすく演じすることができます。

そしてこちらがフレミング左手袋です。

親指を赤、人差し指を青、中指を緑としました。

1セット購入するだけで、右手と左手の両方が作れるのが素晴らしい点です。 最大のメリットは、教師の手が「巨大化」すること。 教壇に立ったとき、通常の手の大きさでは後ろの席の生徒には指の向きが見えにくいものです。しかし、このコミカルで大きな手なら、クラス全員の視線を一瞬で集めることができます。「あ、先生の手が変だ!」と注目させることこそ、学びの入り口です。

色分けがカギ!混乱を防ぐ視覚効果

また、この手袋には最初から色がついています。 「緑色の指が電流だよ」「赤色の指が磁界だよ」といった具合に、「色」と言語を結びつけて説明できるのも大きな利点です。

特に「右手」は、直線の電流が作る磁界(右ねじの法則)だけでなく、コイルの中の磁界を考えるときにも使います。 状況によって親指が「電流」になったり「磁界」になったりと役割が変わるため、油性マジックで「電流」と書き込んでしまうよりも、あえて色だけで区別しておく方が汎用性が高く、生徒の思考の柔軟性を養うことにもつながります。

先人の知恵を「改良」して授業に活かす

このユニークな教授法は、小森栄治先生の実践(軍手を使った方法)を参考にさせていただきました。 軍手は手軽で素晴らしいのですが、広い教室での「視認性」という科学的な課題を解決するために、あえてキャラクターグッズの巨大な手袋に改良を加えてみたのです。科学の進歩も「既存の技術の改良」から生まれるように、授業の道具も常にアップデートしていくのが楽しいですね。手に入りやすいアイテムですので、もしよかったら他の先生方も活用してみてください(^^)

例えば、私が使用したものと全く同じではありませんが、こういった商品が使えるかもしれません。

ディズニー ミッキー ヘッドバンド グローブセット コスチューム用小物

ちなみに、鋭い生徒からは「先生、ミッキーの手は指が4本しかないよ!」とツッコミが入るかもしれません(ピッコロ大魔王と同じですね)。 生物学的には指の本数は重要ですが、物理学の法則を理解する上では、親指とその他の指の関係性がわかれば十分。むしろ、その「違和感」が記憶に残るフックになれば、この授業は大成功だと考えています。

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