中高で理科を教えていて困ることは何ですか?

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理科を教えていて困ったこと?

先日理科実験教室を運営している先生から、
ある相談を受けました。

この理科実験教室は小学生の生徒を中心に、
受験とは関係なく実験をやらせるというもので、
かなり面白いプログラムが組まれています。

そんな先生から、よりよいプログラムにするために
中高で理科を教えていて問題になるところはありますかという
質問を受けました。

中高の教師から見たとき、
生徒につけさせておきたい
力はどのようなものがあるかという相談を受けました。

「中高で理科を教えていてどんな問題がありますか?」

ぼくが問題だなと思っていたことは、
子供時代の実体験の少なさかなと思っています。

なんと!小学校まで火傷をしたことがなかった生徒も多いのです。
だからガスバーナーを扱うときなど、火を恐れすぎて近づこうとしない生徒も多くいます。
(東京だから?)

でもガスバーナーの使い方というテストをしてみると、非常によく出来ます。

つまりは、身体感覚とか、経験?が少し少なさそうだな〜と思っています。
自然現象と知識が離れてしまっているのが一番の問題です。

例えばぼくは塀の上をよく歩いていたので、高い・低いという身体感覚があります。
なぜかしりませんが、子供のときにはやっていた遊びは、
塀の上からぬかるんだ田んぼに飛び降りるという遊びでした。

そういえば、最近は塀の上を歩いている子供をみかけません。
というか塀がぼくの家の近くにはなかったりします。

(ぼくが住んでいたところが田舎すぎたのもあるのかもしれません・・・)

また東京に限った話かもしれませんが、
ぼくは家を出てから職場にいくまでに一度も土を踏むことがありません。

これは未だに違和感を感じています。

小学生のときにぜひ体験しておきたいのは、
やはり実際に身体感覚をともなった、
外でのいろいろな遊びをしておくことかなと思いました。

だから理科実験教室でも、理論よりも体験や体感を大切にしてほしいなとお話をしました。

ちょっと理科的な話にはなりますが、
磁石を折ったことがあるとか、ショートをさせて火花をちらせたことがるかなど、
それらの経験があれば、
中学で学ぶときでも実際の世界で起こっていることとして勉強できますよね。

先日紹介した科学検定の問題は
どれも実際に実験をして確かめられるものばかりだったので、面白いなと思いました。

ぜひ磁石を折るなど、科学検定の問題や大学入試センター試験などの問題について、
手を動かして試してみるような体験をさせてほしいなと思います。

よくできた理科の問題というのは、身近なもので試せる問題が多いものです。

単に星座をおぼえるのではなく、夜空を眺めて、夏の大三角形などの星座を探してみると
いいのかもしれませんよね。

慣れていないと結構見つけるのが大変ですが、
見つけるとたしかにひときわ輝いているなという発見があるはずです。

ぼくは恥ずかしい話、雲はすきだったのですが、星には全く興味がなく、
最近探していて、「ああ、おもしろいな〜」と感動をしているという現状です。

小さいころにもた
万華鏡をはじめてみたときのような、あの「わぁ〜!」っという感動が
また星を見ていて思い出されました。

私の書いた高校物理復習帳にも、いろいろな家庭でできる科学実験を収録しました。
こちらで見ることができます

これらは高校物理でやることなのですが、なんだ、小学校の実験とあまり変わりません。
だって小学校から高校まで、実は同じことを何度もやっているだけなのですから。

だから小学校のときにいろいろな体験をしておくことが、大切なのだと思っていて、
小学校の理科実験教室では、そんな身体感覚をいろいろ養ってほしいなと思っています。

こんな本書きました!

大人のための高校物理復習帳

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桑子研

次の科学のタネ

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