数学好きならコチラがおすすめ!円運動と微積分5
高校物理と微分積分について
高校物理の検定教科書では微積を使わないで説明がなされています。数学の進度の関係もあるため、そのようになっていますが微積をつかって考えたほうがスッキリとわかりやすく説明できることも多くあります。
今回は微積を使ったほうが良い範囲について、一つひとつ説明をしていこうと思います。今日は昨日の続編で、等速円運動と微積分について、ベクトルの成分表記で公式を導いて見たいと思います。
ベクトルの成分表示と微積分
今日は昨日説明をした、円運動についてベクトルの成分表示を使いながら、同じく加速度を求めてみようと思います。次の図のようい、位置ベクトルr、速度の単位ベクトルk、加速度の単位ベクトルnを考えます。
このとき、それぞれのベクトルは成分表示を使うと次のように表されます。
速度を求めましょう。式①の位置ベクトルrを時間で微分します。
次に速度を微分してみましょう。速度ベクトルvは次のように単位ベクトルkを使って表されます。
(速度=速さ×接線方向の単位ベクトルk)
加速度の定義から、速度を微分してみましょう。
となります。ここで右辺の1項は速さの変化(dv/dt)を示しています。等速円運動の場合には、速さの変化がないので、この項はdv/dt=0より、0になります(等速ではない場合には、必要になります)。2項は単位ベクトルkの変化による加速度を示します。つまり速度の向きによって必要な加速度です。
ここは前回と同じですね。ではdk/dtを計算してみましょう。
となります。これを式④に代入すると、
となります。成分表示のほうが少しわかりやすいでしょうかね(^^)。どちらの方法でもできるようにしておきましょう。
参考としたのは、新物理入門と数学の本です。新物理入門は理系に進む人は必読書です。少しむずかしいですが、ぜひ受験中または、終わった時に手をだしてみてくださいね。
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PS こんな本を書きました!こちらは微積を使わないで説明をしたものです。
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