日本とバカロレアの実験の違い「T-aグラフを描こう!」その3
国際バカロレアのPhysics Standard Levelの教科書の実験について、
現在研究をすすめています。
カラーで見やすい反面、
厚くて重い!
力と加速度の関係を調べる
今日はその第3回目。P66にのっている「力と加速度の関係を調べる実験」について
見て行きたいと思います。
この実験は、台車を実験机におき、定滑車を机の端にセット。
台車に糸をつけて滑車にとおし、地面におちるように、滑車を通したもう片方の糸に荷物をつけます。
このようにして、滑車を荷物がひっぱるようにしてから、荷物を落とした時の、台車の加速度を測定。そこから張力を次の式によって求めます。
T = mg – ma
なお、荷物の質量はmで、加速度aは実際には台車の前にモーションセンサーをおいて、測ります。台車と荷物は同じ加速度なので、同じ加速度が使えるというわけ。また摩擦力は無視をして、この式でエイヤと張力を求めます。
この実験を荷物の重さを変えて、測定をし、張力を調べます。
張力をしらべたら、描くグラフは、縦軸が張力T、横軸が加速度aのT-aグラフです。
台車も同じ張力Tでひかれているはずですから、台車の運動方程式より(摩擦力は無視)
Ma = T
とっているはずなので、T-aグラフの傾きMが質量と一致しているはずです。
実際にバカロレアの教科書にかいてあるグラフ例をみると、ほぼ直線で並ぶことが示されており、この傾きが台車の質量と一致をすることを確認しています。
ただしこの直線、原点をとおりません。なぜ原点をとおらないかを各自が考えるような作りになっています(摩擦力を無視していることと関係有り)
実際にやるとしたら?
日本の教科書だと、荷物の質量と加速度の関係を調べるような同様の実験はありますが、
T−aグラフを作って、摩擦力について考察をさせるというのがちょっと違うところでしょうか。
同じ実験を、日本の学校でやるとしたら、モーションセンサーに代用できるものがほしいですが、記録タイマーと記録テープかな〜。
ちょっと解析が面倒なので、パット表示されるものがほしいですが、あとはナリカのイージーセンスだと、もしかしたら加速度の測定が簡単にできるのでしょうか。
ぼくは使ったことないので、知っている方がいたら教えて下さい。
なんにしても、気楽に出来る感じではないですが、記録テープで頑張ってやってみようかな。
[amazonjs asin=”1447959086″ locale=”JP” title=”Standard Level Physics 2nd Edition Book + eBook (Pearson International Baccalaureate Diploma: International E)”]
ニュースレター
・ニュースレターはブログでは載せられない情報を配信しています。
[subscribe2]