これは浮沈子の問題 東大物理大問3Ⅰ(1)(2)
東大物理が現れた!
こちらの代々木ゼミナールのサイトの大問3が今回のモンスターです!
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どうする?
ーーー
コマンド
たたかう
▷ 逃げる(他の東大物理に戻る)
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▷ 村人Aの話を聞く
東大の問題を解いてみよう企画、続いては第3問の熱力学の問題に挑戦をしてみようと思います。
東大!ときくと、ドキっとするかもしれません。
解けるわけがない!無理だ!逃げ出そう!
そう思うかもしれませんが、じつは東大の問題はそんなに難しくありません。
東工大が長時間取り組み・実力系だとすると、
東大は短時間発想系!
つまり、気付き(アイデア)があれば、解けるんです。教科書をしっかり勉強をしていけば、その範囲で解けます。
実はそんなに難しくない。特段別の参考書が必要な問題でもありません。
今回解いてみるのは東大2015の第3問。
▷ 村人Bの話を聞く
ポイントは浮沈子だわ!みなさんは浮沈子という科学おもちゃを作ったことがある?
醤油差しの魚の人形を使って作るおもちゃだわよ。
小学校のときに作ったことがあるんじゃないかな。
あのおもちゃの仕組みがわかっていれば、
じつはこの問題、解けちゃうんの!
攻略法!<解答・解説>
Ⅰ(1)
容器の中の水の水面の深さdを求めるためには、容器にはたらく重力と浮力の力のつり合いを考えてみましょう。浮力の中にdが入ってくるためです。
まずは浮力です。浮力は「そこにあったはずの水にはたらく重力と同じ大きさ」なので、図1のような状態になった場合には、図2の青で色をつけた部分に対して浮力がはたらきます。
浮力の公式F=ρVgの中で、Vは「そこにあったはずの水の体積にあたる」部分です。今回は色を塗った場所、V=Sdとなります。よって浮力は、
F=ρVg=ρSdg
となります。容器の重さがmgなので、力のつり合いから、
mg = ρSdg
上向きの力=下向きの力
となります。これをdについて解くと、
となります。
(2)
熱力学の問題ではまずは変化前と変化後の絵をかいて、圧力P、体積V、温度Tを表にまとめてから考えていきましょう。
体積はr倍になっているので、変化前をV1=Vとすると変化後はV2=rVとしました。温度変化がなかったので、T1とT2は同じ記号Tでおきました。表でまだうまっていないのが圧力ですね。 今わかっていることを表にまとめるとわかりやすいですね。
容器の中の圧力P1は深さdの場所での圧力と同じになります(そうでなければ、安定しません)。水面からの深さdの場所での水圧を調べてみましょう。
水圧の公式( P = P0 + ρhg )から、
P1 = P + ρdg
となります。また変化後は水位が同じになっているので、圧力は大気圧と同じP2=Pです。表がうまりましたね。
前後の変化を比較する場合には、ボイル・シャルルが使えます(ただし閉じ込めた気体にかぎる)。それぞれ代入してみましょう。 そもそもrを求めたかったのですが、表を比べるとボイル・シャルルの法則を使うことができそうです。
前後の変化を比較する場合には、ボイル・シャルルが使えます(ただし閉じ込めた気体にかぎる)。それぞれ代入してみましょう。
これをrについて解くと、
となります。Vは自分でおいた文字だったのですが、消えてしまいましたね!一件落着!
(1)(2)を倒した!
経験値20を手に入れた!
まだまだモンスター(3)などが登場します。次回のモンスターに続きます!
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素材の提供
素材の提供は、敵の素材はMaterial Worldさんからいただきました。また村人の素材は、ゆらゆらドット。さんからいただきました。
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