アクティブラーニングにおけるペアワークの大切さ
今日はアクティブラーニングの羽根先生の講演会で得た知恵をみなさんに
共有をというシリーズの第二回目です。
(1回目はじつはニュースレターでご紹介させていただきました。
最新版はこちらに公開をしているので、こちらからどうぞ)
今回はなぜ授業ではアウトプットが必要になるのか?
ということについて、ご紹介したいと思います。
教えるためには、教師は「教える内容」と「伝達方法」の2つが必要になります。
どうしても教材研究などでは「教える内容」に凝ってしまうのですが、
「伝達方法」を磨くこともとっても大切です。
「伝達方法」と聞くと、教師が「どう教えるか?」ということが頭に浮かびますが、
生徒に「どうやって活動をさせるか?」、そこにも視点をおく必要もあります。
というのも、生徒がアウトプットをする時間を与えないと、
知識となって身につかない、どんどん抜けてしまうためです。
ここで、羽根先生があげていた、なぜアウトプットが必要なのか?
ということについて、4つのキーワードと共に流れを紹介したいと思います。
1 開脳
2 ドライバーズ効果
3 教育のジレンマ
4 アウトプット
1 開脳
知識が受け入れやすい状態、脳が主体的になってる状態、それが開脳がおこっている状態です。羽根先生はニューロンをつかって説明をしていました。
パチンコで例えると、パチンコのチューリップが開いたり、閉じたりしていて、開いた瞬間にボールをもっていくと、ばんばんチューリップの中に球が入っていきます。
これが脳が開いてるという状態です。この状態こそ、主体的に取り組んでいるという状態です。
(メカニズムについては私も詳しくは調べていないので、ちょっと科学的には信頼していいのかな?とは思ったのですが、
何か良い本など知っていたら教えて下さい。ただし、羽根先生のいいたいことは、とても現場感覚として納得のいくものでした)
2 ドライバーズ効果
なぜ主体性が大切なのか?というお話で「ドライバーズ効果」というものを教えていただきました。
2人でドライブをしている様子を想像してください。
車の運転をしている人、助手席に座っている人、
同じ景色を見ているのに、助手席にいる人は道をおぼえません。
いつも道をおぼえるのは運転をしている人です。
これは、危険性はないか、時間的にはどうか、いろいろなことを考えながら、
運転手は景色を見ているからです。
つまり運転手は主体的な状態、助手席の人はぼーっと景色をみているという能動的な状態なわけですね。パチンコのチューリップを想像するとわかりやすいですよね。
3 教育のジレンマ
学校現場では、教えたいことが山程あります。授業でもどうしても教えたいことを
この時間に話さなければいけない!ということで、詰め込み型の授業になりがちです。
詰め込まれる生徒はたまったものではありません。話を聞いているだけでは、知識が右から左へと抜けていってしまい、身につきません。
自然と教える人は主体的、教わる人は能動的になってしまう。
これが教育のジレンマです。
初めは開脳の状態になっていても、話していると相手はどんどんオフになっていく(チューリップが閉じていく)。
そこで開脳をまたうながすために必要なこと、それがグループワークなどの取り組みだというわけです。
4 アウトプット
アウトプットが必要なのは、アウトプットをさせることによって、また脳が知識を得ようとするとうことにあります。
アウトプットにも、テストなどで紙に書かせる、相手を想定して話をする、などいろいろありますが、
書くというアウトプットは話すというアウトプットに比べると、効果が薄いそうです。ペアワークなどになり、聞き役・話し役という役割分担をしっかり決めてから、話を軽くさせるというのが効果的なアウトプットなんだとか。
4つのキーワードはいかがでしたか?
1 開脳
2 ドライバーズ効果
3 教育のジレンマ
4 アウトプット
というものでしたね。
講演会の現場でも行われたのですが、
それではこの4つのキーワードを使って、
上記の文章で説明したことを、ぜひ他者に口頭で説明してみてください。
その瞬間に知識が活用可能なものになります。
現場で実際にぼくも隣の人に話をしてみて、頭に入ったことを実感しました。
その際に相手は話題について知っていてもかまわないんですね。
相手はとにかく聞き役になってあげることがポイントです。
ペアワークってすばらしいんですね。
私も学校でペアワークを取り入れてみようと思います。
次回に続きます!
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