物理で非常に残念な、2分の1の確率のミス!
2分の1確率だった!
「ど〜ち〜ら〜に〜し〜よ〜う〜か〜な〜♪」
物理でとても複雑で嫌なのが、電流の向きについてです。
自由電子の動きと電流の流れがちぐはぐ!
電流はプラスの電荷の流れであり、対して自由電子はマイナスの電荷の流れ。
中学からこのことについて教わりますが、
このせいでどれだけわからない生徒がうまれていることか・・・。
電流の流れと電子の流れは逆になっているので、
電気的な計算については問題ないのですが、
それでも実際の動きが逆になっているのは、
混乱の原因になっています。
では、なんでこのような状態になっているかというと、
話は18世紀の終わりまで話が遡ります。
ボルタ電池で有名な科学者のボルタは、
導線の中に流れているものを「電流」という名前をつけました。
その後、科学者のエルステッドは、電流の大きさの測り方について発見をします。
電流が方位磁石に力を与えることを発見し、
電流の大きさに比例して、磁石にあたえる力が大きくなることがわかりました。
つまり電流の大きさをそのまわりの磁場の大きさからはかることができるのですね。
そしてついに決定的な瞬間が訪れます!
科学者のアンペールは
「プラスの電気が流れる向きを電流の向き」
と論文の中でとりあえず使ってみたのです。
これが非常に残念な1/2の失敗になったのです。
このとりあえず使った定義、「プラスの電気が流れる向き=電流の向き」が、科学者の間で使われるようになっていくのです。一般的な常識、電流の定義となっていきました。
ああ、ああ〜〜・・・。
そして20世紀のはじめに、悪夢、「マイナスの電気」を持つ電子が発見されます。
導線の中を流れる電子はマイナスの電荷を持っており、
決めていた電流の向きとは逆向きに流れており、
まさに電子が電流の正体であることがわかりました。
プラスの電気とは、電子が不足した状態のことであり、
マイナスの電気とは電子が過剰についた状態であったのです。
しかし、もう電流の定義を今更変えるわけにはいかず、
今にいたるまで
電流の流れと電子の流れがねじれた状態になっているというわけです。
このような歴史を知っているだけで、電流と電子の流れの向きが違うということに、
なんとなく、
「しかたないな〜〜もう!(^^)」
という気持ちになってくるから、不思議ですね。
物語をしって、反対側だということがわかると、
記憶にも定着していきます。
まあしかたない!
と思って、反対なんだな、コンデンサーでは実際は自由電子が
動いているんだな!ということを抑えていって欲しいと思います!
それではグッドラック!
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