見える!イージーセンスで作用反作用の法則がわかる!

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力を可視化しよう!

センサー実験機器はちょっと高価で、また設定等も複雑でわかりにくいため、実験の導入に躊躇する先生も多いのではないでしょうか。ぼくが使っているのはナリカのイージーセンスというものです。

http://www.easysense.jp/

 イージーセンスも同じく高価で1班に1つ用意をすることが困難ですが、教員の演示用として1つはもっておくと、目にはみえない物理量を可視化することができて便利です。

例えば力学分野の「力」は目に見えないからこそ、なかなか説明が難しく、生徒も頭の中でイメージできるということがポイントになる分野です。「力が目に見えたらなぁ〜」と思っている先生方も多いと思います。

そんな理解の分水嶺となる「力」を可視化して演示するための装置が「力センサ」です。

目で見てわかる力といえば、やはりはじめに思い浮かぶのが「作用反作用の法則」ですよね。ただし力センサを2つそのままつかっても、示されるグラフの力が同じ方向に触れるだけなので、特別な設定をして1つはy軸正に、もう一つはy軸負になるようにセットすると、見た目でもわかりやすく演示することができます。

設定方法については、詳しくはこちらを御覧ください。

[blogcard url=”https://phys-edu.net/wp/?p=26357″]

今回はイージーセンスを設定すると、作用反作用の法則についてどのように演示できるのかをご紹介しようと思います。

科学のレシピ

準備するもの

イージーセンス、力センサ×2、windowsPC、超音波センサ、力学台車2台、おもり

これが力センサです。

※ イージーセンスについては事前に設定をしておきましょう。

設定方法はこちら

方法

① 力学台車2台に、力センサをそれぞれ取り付ける。

② 2台の力学台車を向かい合わせて衝突させる。

③ 片方の力学台車におもりをのせて、同様に衝突させてみる。

結果

実際に実験をすると、次のようにリアルタイムに力の様子が記録されます。この動画はとりあえず2つの力センサを押し付けているときに記録される様子です。

このように、緑と青の線が、力センサ2つをおしつけるたびに逆向きに現れます。少し大きさが異なっているように見えますが、片方の力センサの0補正をあまりやらなかったので、ずれてしまっています。ただ、反対向きに同じタイミングで現れるのが動画でよく確認できると思います。

この実験からわかること

この実験をすると、作用反作用の法則というのを目でみて体感することができます。一見当たり前として捉えてしまいがちですが、力の複雑なかかり方が曲線となって現れ、それとまったく逆の形のものがもう一つのセンサーから表示されるということ、力の向きがそっくり逆になになるというのは、見ていてもとても不思議ですよね。力の大きさについても、だいたい同じくらいの大きさになっていることが確認できます。

今回は作用反作用の実験をつかって力センサを紹介しましたが、振り子につけてみると、力(加速度)の様子がグラフ化されるなど、いろいろな力を測定することができるので便利です。

ぼくも研究中なので、イージーセンスの使い方についておもしろい使い方をされている先生がいましたら、ぜひ教えてください(^^)

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