お風呂が科学の実験室に!ゴム手袋で感じる「水圧の力」
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
「見えない力」を感じてみよう!お風呂でできる、水圧のフシギ体験
プールやお風呂で水に深くもぐったとき、なんだか体がキュッと締め付けられるような、不思議な感覚を味わったことはありませんか?実はそれ、水の「見えない力」、つまり水圧のしわざなんです。
「上からのしかかる水の重さで力がかかるのはわかるけど、なんで横や下からも押されるの?」
これは、科学の先生でも説明が少しむずかしい、とても良い質問です。水の正体は、無数の小さな水のつぶ(水分子)。これらが元気いっぱいに動き回り、あらゆる方向から私たちを押しているのです。そして、深くなればなるほど、頭の上にのっかる水の量が増えるため、その力はどんどんパワフルになります。
言葉で聞いてもピンとこない、その「あらゆる方向からかかる力」を、今日は自宅で簡単に体感してみましょう!用意するのは、なんとゴム手袋(またはビニール手袋)だけです。
手のひらが潜水艦に!?水圧体感実験
やり方はとっても簡単。お風呂や深いバケツに水をためて、ゴム手袋をはめた手をゆっくりと沈めていくだけです。
さあ、どうでしょう?手を深く入れていくにつれて、手袋がまるで真空パックのように、ピタァーッと肌に吸い付いてきませんか?
これは、手と手袋の間にあった空気が、水の力によって全方向から押しつぶされている証拠です。まるで、深海に潜る潜水艦が、四方八方からの巨大な水圧に耐えているのと同じ現象が、あなたの手のひらで起きているのです!
ちなみに、伸縮性のあるゴム手袋のほうが、ビニール手袋よりも「ピタッと感」を強く感じられるのでオススメですよ。ぜひ、お風呂の時間にお子さんと一緒にこの小さな大実験を試してみてください。「うわ、本当だ!」と、きっと楽しい驚きが待っています。
たったこれだけのことですが、水の世界の不思議なルールを、肌で感じることができる貴重な体験です。この感覚を知れば、分厚い鉄でできた潜水艦がなぜ必要なのか、きっと直感的に理解できるはずです。
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