お父さんといっしょにビール泡の半減期をしらべよう!放射性崩壊モデル

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放射性崩壊における経過時間と原子の数を調べるということはなかなか学校の実験室で行うことはできません。そこでノンアルコールビール(オールフリー)をつかって、ビールの泡の崩壊速度を測る実験を行いました。ビールの泡の半減期はどのくらいになるのでしょうか。

なおこの実験は国際バカロレアの教科書「PERSON」に載っていたものです。その実験をよりわかりやすく、またグラフを作りやすくするためにタブレットを使ってみていますが、タブレットを使うことで実験自体がよりわかりやすくなりました。

ビールの泡の半減期はいかに!

今回用意したのは、ノンアルコールビールのオールフリーです。PERSONの教科書には、ビールで実験をするというように書かれていたのですが、一応安全上の理由も考えて、アルコールの入っていないもので実施しました。コーラなどの他の炭酸飲料ではだめなのか?と思うかも知れませんが、実はこれがダメなんです。ビールでないと泡が注いだと同時にすぐになくなってしまい、とらえることがなかなかできません。

ビールでやってみると家庭でも簡単にできて、いつのまにか半減期の公式を導き出すことができるのでおすすめの実験です。

科学のレシピ

用意するもの:メスシリンダー、ビール、グラフ用紙、(あればiPad)

① ビールをメスシリンダーに注いで、その様子をiPadの動画機能をつかって撮影します。2分〜5分くらいとりましょう。

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後ろに紙をしくといいですね。

② iPadで撮影した動画を見ながら、5秒毎のビールの液面の高さ(ml)を読み取り、記録します。

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③ 最終的に泡がなくなったときの液面の高さを記録して、それぞれの高さから引き去り、泡の量をもとめます。

④ 縦軸に泡の量、横軸に時間をとって、グラフを作りましょう。

結果

 次の図のように泡が指数関数のグラフになるのがわかります。

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ある生徒の事例です。

泡の量が半分になる時間を調べていくと、ほぼおなじになっているのがわかります。

そして泡が半分になる時間を読み取り、このグラフの式を考えていきます。高校3年生にもなると、見事!生徒何人かが、半減期の式を自然に作っていました。

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この生徒は半減期が19秒と判断をしたようです。季節によって違うようですが、今回行ってみたら、どの班も19秒〜25秒の間におさまりました。この実験を一つやるだけで、半減期の公式が身近なものに感じられますね。

ビールによっても半減期の速度が異なります。地ビールは長そうです。

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プロフィール

桑子 研
桑子 研(くわこけん) 1981年群馬県生まれ。共立女子中学高等学校の理科教諭を務めるかたわら、サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など科学啓蒙書・参考書・絵本など10冊。東京書籍の教科書編集委員・ナリカサイエンスアカデミー公認講師。

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幼児から高校生までの科学実験教室をひらいています。また教師のための実験×ICT講座を全国で行っています。