授業で置いてかれた人必見!波をイチから楽しく学ぼう!(高校 物理基礎)

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

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波の分野で困っている人はいませんか?

こんにちは!波って、物理基礎の中でも特に「ちょっと油断しただけでつまずきやすい」と感じる方、多いのではないでしょうか?授業で少しでもぼーっとしてしまうと、気づいた時には「え?何の話?」と置いて行かれることも…。それもそのはず、波は動きがある現象なので、教科書だけではイメージしづらい部分もありますよね。

そこで今回は、波の現象を“映像”を使ってわかりやすく解説していきます!ぜひ一緒に波の世界を楽しんでみましょう!

波を理解する鍵:2つのグラフを使いこなそう!

まずは、Scratchで私が作った波のシミュレーションを動かしてみてください。

縦波のインタラクティブ教材

どうでしょう?波の形がぐんぐん動いていくのが見えて、ちょっと目を奪われちゃいますよね。でも、ここで注目してほしいのは「波を伝える物質(媒質)」の動きなんです!

たとえば、次の図を見てみましょう。

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この図では、原点を波(横波)が通過する様子が描かれています。波が1つ通過する間に、原点にいる媒質がどう動いているか、じっくり観察してみてください。

大切なポイントはこれ!

媒質が1回振動する = 波が1つ通る

つまり、媒質は「ただ上下に振動しているだけ」で、実際に波そのものが媒質を運んでいるわけではないんですね。このイメージが掴めると、「波の基本」がグッとわかりやすくなります!

グラフで見る波の世界

さて、今度は波の様子を「時間」で切り取ったグラフ、y-xグラフについて見ていきましょう。

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このグラフでは、波形がどんな形でどの方向に動いているかが一目でわかります。そして次に注目するのは、原点にいる媒質の動きです。0秒のときに原点にいた媒質が、時間が経つにつれて上下に振動している様子が見て取れます。

その媒質の動きを時間ごとに記録したのが、y-tグラフです。

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この2つのグラフ(y-xグラフとy-tグラフ)をしっかり理解すると、波の動きと媒質の動きの違いが頭の中で整理されていきますよ!

○ 波を表す物理量

山と谷の1セットの繰り返しが連続的な波を作ります。この1セットの長さを波長λといいます。また波の平均値からの高さを振幅Aといいます。波の形の進む速度を波の速度vといいます。

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次にy-tグラフを見てください。媒質が1回振動する時間(波1つが1回通るときにかかる時間)を周期Tといいます。

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また振動数fとは1秒間に何回振動するのかを示し、周期Tと次の式のような関係があります。

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振動数=1/周期

単位はHz(ヘルツ)を使います。

最後に波動分野で一番多く登場する、「波の式」について紹介します。例えば振動数が3Hzの波が原点を通過したとします。1秒後には原点は3回振動します。このとき波が進んだ距離は、この波の波長をλとすると3λとなります。

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 1秒(s)に波が進む距離(m)のことを速度(m/s)といいましたね。このことからv=3λとなります。数字の「3」は振動数fのことでしたから、波の速度v、振動数f、波長λは次のような関係になります。

公式 v=fλ
波の速度=振動数×波長

これらが波で使う物理量や公式です。最後に波と媒質の運動についてよくわかっているのかをこちらの動画で確認してみてください!

縦波の横波表記

縦波を横波のようにして表す方法について学びます。動きがあるインタラクティブ教材で動かしながら理解することができます。

縦波のインタラクティブ教材

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