サイエンスショーで大人気!象の歯磨き粉の最適な配合を探せ🐘!

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

みなさんは「象の歯磨き粉」(ゾウの歯磨き粉)と呼ばれる実験を知っていますか? 実験が始まると、まるで巨大な歯磨き粉が噴き出すように、もこもこと泡があふれ出します。見た目がとてもインパクトのある実験で、理科の授業やサイエンスショーでも人気があります。

科学部がつくったスライドはこちらです

今回は、生徒たちと一緒にこの「象の歯磨き粉」実験を行いました。どのような反応が起こるのか、実際の様子をこちらの動画でご覧ください!

サイエンスショーを成功させるために、「象の歯磨き粉」がよく膨らみつつも、安全で最適な分量を考えました。過酸化水素水は、常に酸素と水に分解しています。そのため冷蔵庫内で保管をします。ただし何もしなければその反応速度が極めて遅いそうです。

この実験では、過酸化水素水(H₂O₂)にヨウ化カリウム(KI)を加えることで、酸素が急激に発生し、泡が大量に作られます。ヨウ化カリウムは触媒として働き、過酸化水素水の分解を一気に促進させるのです。化学反応式は次のとおりです。

反応の式は次の通りのようです。

wikiより

つまりこちらです。

2H2O2 → 2H2O + O2

 泡の大きさや勢いは、使用する過酸化水素水の濃度や量によって変わります。過酸化水素水の濃度が高いほど、反応は速くなり、迫力のある泡が発生します。しかし、反応が激しすぎると、制御が難しくなるため、この配分が難しいところです。これらを安全面を考慮しながら実験を行います。

またこの化学反応は発熱反応で、実験後にあわや容器を触ると暖かくなるのがわかります。見た目のインパクトだけではなく、化学的には反応熱のことや、触媒のことなどが勉強になりますね。

具体的な実験方法

3つの方法を試しました。

① 過酸化水素水を50mLにして、ヨウ化カリウムを大さじ3をお湯50mLに溶かす

 過酸化水素水50mL三角フラスコ(500mLのもの)取って、中性洗剤と、色をつける場合は食紅を入れておきます。これを水槽の中に入れて、そこに水に溶かしたヨウ化カリウム(薬さじの大さじ3杯)を加えます。

この中にヨウ化カリウムを入れると、酸素が急激に発生して、食器洗い洗剤のおかげでシャボン玉ができます。

50mLだと水槽にいっぱい入るような感じで泡が出てきます。過酸化水素水の量で、泡の量が決まります。

参考 過酸化水素水を50mLにして、ヨウ化カリウムを大さじ3を溶かさないで入れる

ヨウ化カリウムを水に溶かさないで固体のまま入れると、蛇花火のような出方をしました。反応速度が遅くゆっくりと長く反応をみることができます。

また、洗剤を入れないで行うと、激しく反応して、溶液が飛び散るので注意が必要です。過酸化水素水を5mLなど少量をメスシリンダーに取って、ヨウ化カリウムを少し(やくさじの小さい方のスプーンで一杯)入れて反応させた後に、線香を入れると、酸素が発生しているようで、線香がポッと炎をあげて燃え上がりました。

② 過酸化水素水を200mLにして、ヨウ化カリウムを大さじ6をお湯50mLに溶かす

過酸化水素水200mL水に溶かしたヨウ化カリウム(薬さじの大さじ6杯)をお湯50mLにとかして加えました。その様子がこちらです。

過酸化水素水200mL

机いっぱいに広がりました。

なかなか良い分量かなと思います。ただよう化カリウムを溶かす水が多かったかなと反省。

過酸化水素水を200mLにして、ヨウ化カリウムを大さじ6をお湯30mLに溶かす

過酸化水素水200mL水に溶かしたヨウ化カリウム(薬さじの大さじ6杯)をお湯30mLにとかして加えました。その様子がこちらです。

やはり机の上にいっぱいになりました

使った洗剤はキュキュットのこちらのものです。

なお、過酸化水素水の薄いものはオキシドールですが、薄ければ問題ないものの、濃度の高い過酸化水素水は肌に触れると危険です。あわも触ってみたくなると思いますが、こちらも危険です。皮膚が白くなり、一日ヒリヒリします。手袋をして操作をすることと、白衣を着て、保護メガネをすることをお忘れなく。片付けは教員がするといいと思います。

実際に片付けている最中に触ってしまいました。皮膚が白く変色してしまいます。またこの後に発生する泡も絶対にさわらないでください。この泡にさわっても、ひりひりとします。気をつけましょう。

スクリーンショット 2014-05-09 22.07.49

実際に触ってしまうと皮膚が変色します。これは私が実際に触ったものです。人体実験。ヒリヒリが長い間続きました。

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