電圧測定実験がうまくいかない!そんな時に試したい3つのこと(電圧測定実験のコツ)

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

電圧を測定する回路実験を色々とやってみました。こちらは2.5V 0.3Aの豆電球です。

これを使って回路を作って電池の電圧を測ります。

すると、2.55Vとなりました。ちなみに電池単体で電圧を測ると、2.91Vとなります。これは電池の内部抵抗によるもので、電流が流れると、その分端子電圧が減ってしまいます。回路実験では注意が必要ですね。まずは回路を作ってから、生徒に測定させると良いでしょう。

ここで豆電球の両サイドの電圧を測ってみると、

2.42Vとなり、2.55と2.42で其のさは0.13Vと、結構なズレが生じてしまいます。これだとなかなか乾電池の電圧がそのまま豆電球にかかっているとは言い難いですね。できれば0.10Vより小さくなって欲しいなと思います。

理由としてはミノムシ導線の抵抗が0.4Ωくらいあるためです。2本あり0.13V分を消費していると考えられます。

これをどうにかするには、導線に流れる電流自体を小さくすれば良いということになるので、もっと抵抗の大きな豆電球を使ってみることにしました。それがこちらです。

これは6.3V、0.15Aのものです。

これを使って回路を組み、それぞれ調べてみました。まずは電池の端子電圧ですが、2.77Vとなります。内部抵抗による影響が、電流の流れが弱まったため、小さくなりました。その結果、電圧も上がりました。

次に豆電球にはたらく電圧を測定すると、2.69Vとなりました。

2.77Vと2.69Vなので、差は0.08Vです。導線の影響が小さくなり、0.10よりも小さい範囲に収まりました。

その他にも、

・導線の抵抗をより小さくするために、ミノムシのクリップ部分をやすりがけする

・短い導線を使う

などの方法が色々とあるとは思いますが、電球を抵抗の大きなものに変えるだけで、かなりうまくいくようになります。

ちょっとしたコツでした。

導線はこちらの短い動線を使いました。

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