土が“水のようになる”瞬間を見せよう!液状化が観察できる「エキジョッカー」(ナリカ)

桑子研
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

液状化現象の実験

理科の授業で「液状化現象」を扱うとき、教科書の写真や図解だけでは、生徒にとってなかなかピンとこないことがあります。「地面がドロドロになるってどういうこと?」「建物が沈むって、なんでそんなことが?」――そう聞かれても、言葉で説明するだけでは限界があるんですよね。

そんなときに活躍してくれるのが、ナリカの教材「エキジョッカー(地盤液状化現象実験ボトル)」です。名前からしてインパクトがありますが、実験も見た目も楽しく、しかも理科的にとても有用。地層の学習から液状化の原理まで、一連の流れで理解させることができるので、授業に取り入れる価値アリです。

■ エキジョッカーってどんな教材?

ボトルの中には、大きさの異なる3種類の粒子(砂・細砂・シルトなど)が混ざった状態で入っています。このまま放っておくだけで、粒の大きいものが下、小さいものが上に分かれて自然な「地層」ができるんです。

この時点でも地層の観察に使えるのですが、本番はここから。

■ 液状化現象を再現してみよう!

【準備するもの】

• エキジョッカー(ナリカ)

• 安定した机の上(振動させやすい場所)

• ティッシュや雑巾(万一水がこぼれたとき用)

【手順】

1. ボトルをしっかり振って、中の粒子を混ぜる

2. 机の上にしばらく静置して、粒子が分離して地層ができるのを観察(数分〜十数分)

3. 地層ができたら、ボトルの横をトントンと叩く(振動を与える)

こちらの動画をご覧ください。

すると…粒子の小さいものが下に沈み、大きいものが上に押し上げられ、なんと地面が水っぽくなって建物が沈むような現象=液状化が再現されます。

■ 理科の知識をつなげるチャンス!

この教材のいいところは、粒子の大きさとすきま(水の通り道)との関係、地層の構造、そして振動と水圧の変化など、理科的な視点を自然とつなげられることです。生徒に「どうして小さい粒子が下に行くの?」「本物の地震のときも、こんなふうに?」と問いかければ、考察にもつながります。

授業で「なるほど!」の声を引き出したい先生におすすめの実験教材です。ちょっとした振動で、理科への理解も大きく揺さぶってみませんか?

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