渦電流でいろいろな物体を動かしてみよう!【電磁誘導の不思議】
今日は #渦電流 を使った実験をいろいろと紹介します。渦電流は #電磁誘導 によって流れる電流で、身近で観察できるとっても不思議な現象です。
コインを指で触れずに動かす
コインに磁石を近づけてから、急激に遠ざけると、コインが倒れます。アルミや銅でできたコインは、磁石ともともと反応しないのに、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
お鍋のフタ・ハンドスピナー・地球ゴマを触らずに止める
おなべのフタを回転させた状態にして、磁石を近づけることによってすぐに止まるという演示を見せていました。こちらの動画を御覧ください。
同じようにして、ハンドスピナーを触らず止めることができます。地球ゴマを複数買って、同時にまわしてから磁石を近づけるということもしてみました。
アルミホイルを浮かせる
IHの上にアルミ箔をおいて電源を入れてみると…なんとアルミ箔がふわっと浮きます!!
スイッチを入れると、
ふわっと浮きました!
どこにでもあるIHで、アルミホイルにも何も細工はしてありません。不思議ですよね。この現象は渦電流ブレーキと関係があります。一定時間ごとにふわっとあがるのは、IHの安全装置がはたらいているためだと思われます。
アルミパイプの中に磁石を落としてみる
こちらの動画を御覧ください。磁石をアルミパイプのとなりで落とした時と、次に磁石をアルミパイプの中で落としたときと2つの映像を撮影しました。
使用したのは、アルミパイプ(1m程度の長いものが良い)、ネオジウム磁石×4個
実験をしてみると、ネオジウム磁石の磁力が強いほど、落下時間が長くなります。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。渦電流は大型の乗り物を非接触で停止させる補助ブレーキなどにも使用されています。電磁気学が面白くなってくる実験です。
渦電流っていったいなに?
渦電流ブレーキについて知りたいと思った人もいるかと思います。電車や大型の車などに実際に搭載されているブレーキで、非接触なのがその特徴です。
渦電流ブレーキについては拙著『大人のための高校物理復習帳』にまとめてありますが、例えば次の図のように磁石をアルミ板の上などですべらせた場合に、N極が近づいてくる前面では、磁束を一定に保つために、N極が近づいてこないように電流が流れるという現象です。
これを利用すると、ゆれたコイルをすぐに止めたり、
することができます。電磁誘導の一種ですが、詳しくはこちらにもまとめてありますので、御覧ください。
動画授業を見てみよう!
渦電流について、 #IH を使ったりお鍋の蓋を使って実験をしながら解説しました。動きがあるので、楽しみながら勉強しましょう。
・渦電流 |
導体棒が発電機になったり、モーターになったり。そんな不思議な現象について扱います。 |
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