中学校の数学を先取り!ボール型ロボットと学ぶ「代数」のエッセンス

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

スフィロ(Sphero)(Amazon)

皆さんは、「目に見えないもの」をどうやって理解しますか?数学の授業で習う「x」や「y」といった変数も、最初は実体がつかめなくて苦労するかもしれません。でも、もし手元にあるボール型のロボットが、あなたの代わりにその「文字」を使って計算し、答えを教えてくれるとしたらどうでしょう。

今日は、プログラミングができる不思議なボール型ロボット「スフィロ(Sphero)」を使って、算数から数学へとつながる「変数の魔法」を体験する方法をご紹介します。

画面のないスフィロにどう計算させるのか?

スフィロは、つるんとした球体で、液晶画面もボタンもありません。一見するとただの光るボールですが、その中には高度な計算を行う「電子の脳(マイクロプロセッサ)」が詰まっています。

画面がないスフィロに計算をさせても、結果が表示されなければ合っているのか分かりませんよね。そこで活用するのが、スフィロの「声」です。実はスフィロは、専用のアプリ(スフィロ・ミニの場合は操作するタブレット)を通して、私たちに言葉で語りかけることができるのです。

これを使えば、スフィロに複雑な計算をさせて、その結果を耳で確認することができます。

掛け算の結果をしゃべらせよう

まずは、もっともシンプルな掛け算のプログラムを組んでみましょう。

このプログラムは、内部で「2 × 8」を計算し、その答えを即座に音声で答えるというものです。設定はとても簡単です。

1.「色とサウンド」タブから「スピーク」(しゃべる)ブロックを取り出す 2.プラスボタンを押して、数字の入力を選ぶ 3.「演算子」タブから「掛け算」などのブロックをはめ込み、好きな数字を入れる

これだけで完成です!実行すると、スフィロが自信満々に「16」と答えてくれます。これだけでも面白いのですが、毎回数字を書き換えるのは少し面倒ですよね。そこで登場するのが、数学の救世主「変数」です。

「変数」という名の魔法の箱を用意しよう

中学校の数学で習う「x」や「y」は、実は「何でも入れられる箱」のようなものです。プログラミングではこれを「変数」と呼びます。例えば、「num」という名前の箱(変数)を新しく作り、そこに「2」という数字を入れてみましょう。

このようにプログラムを組めば、箱の中身を書き換えるだけで、計算全体の結果をコントロールできるようになります。これが理解できると、中学校で習う代数の考え方がすんなりと頭に入ってくるはずです。

変数の真の力!九九の計算に挑戦

変数の便利さが最もよくわかるのが、連続した計算をさせるときです。例えば、スフィロに「九九」を言わせてみましょう。

変数を使えば、「3の段」を「4の段」に変えたいとき、一箇所書き換えるだけで全ての計算結果がパッと変わります。ただし、上の画像を見てください。九九を全部言わせようとすると、プログラムがとても長くなってしまいます。これでは少し「スマート」ではありませんよね。

科学者やプログラマーは、いつも「もっと楽に、もっと美しく」を考えています。ここで役に立つのが「ループ(繰り返し)」という考え方です。どうすれば、この長くて退屈なプログラムを、たった数行の美しい命令にまとめられるでしょうか?それを考えるのが、プログラミングの醍醐味であり、数学的な思考の楽しさでもあります。ぜひ、あなたもスフィロと一緒に、最高にスマートな正解を見つけてみてください!

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