見えない光が見える瞬間の感動。女子校フェスタで大盛況だった「光のヒミツ」教室

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

「理科のテストでレンズの問題が出ると、図が複雑で頭が混乱してしまう……」。そんな悩みを持つ小学生や中学生は多いのではないでしょうか。レンズの範囲は、光がどこで曲がり、どこに集まるのかを正確に理解していないと、丸暗記だけでは太刀打ちできない「難所」でもあります。

先日行われた「女子校フェスタ」にて、そんな苦手意識を吹き飛ばすための実験教室「入試にも役立つ!光のヒミツを探ろう!」を開催しました。予約開始とともに即日満席となった、熱気あふれる教室の様子と、そこで学べる科学のエッセンスをお届けします。

光はどこにいる?「見えないもの」を可視化する科学

今回のターゲットは、小学4年生から6年生の皆さんです。まずは光の性質を知るために、一人ひとりにレーザーポインターを配り、光を自在に操るワークからスタートしました。

教員が放つ緑色のレーザーに合わせて、自分のレーザーで丸を描く練習です。これを通して、光が真っ直ぐに進む「光の直進性」を体感してもらいました。

さらに面白くなるのがここからです。レーザーの通り道に、黒板消しを使ってチョークの粉をパタパタと飛ばしてみます。すると……。

何もない空間では見えなかったはずの光の筋が、くっきりと浮かび上がりました!これは、光が小さな粒子に当たって跳ね返る「散乱(さんらん)」という現象です。

私たちは、光が何かに当たって反射し、その反射した光が目に入ったときだけ「もの」を見ることができます。何もない宇宙空間が真っ暗なのも、この散乱が起きないからなのです。

凸レンズと凹レンズ:光を曲げる「屈折」の正体

続いて、水槽の中に線香の煙を充満させ、レンズによって光がどう曲がるのかを観察しました。

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こちらは、光を外側へ広げる「凹レンズ」の様子です。中学入試では中心となるのは凸レンズですが、高校物理まで繋がる「光の広がり」をイメージしてもらうために取り入れました。

そして、入試の最重要ポイントである「凸レンズ」。光を一箇所に集めるこのレンズには、多くの生徒が驚く不思議な性質があります。

Shutterstock

例えば、「虫眼鏡(凸レンズ)の半分を紙で隠したら、スクリーンに映る像はどうなるか?」という問題。直感的には「像が半分消える」と思いがちですが、実験で見ると「像は消えず、全体が少し暗くなるだけ」という結果になります。レンズのどこを通った光も、一点に集まる性質を持っているからこそ起きる現象です。こうした「驚き」こそが、丸暗記を超えた深い理解へと導いてくれます。

「入試」のその先にある科学への扉

最後には、インターネットの世界を支える「光ファイバー」の仕組みを紹介し、自宅でも光を観察できるピンホールカメラキットをプレゼントしました。

40分という短い時間でしたが、実験後の質問攻めは止まらず、子供たちの好奇心のスイッチが入ったのを肌で感じました。

「入試に役立つ」というのはあくまで入り口。自分の手で光を可視化し、現象の理由を突き止めるプロセスは、中学・高校、そしてその先の学びの土台になります。暗記で苦しんでいる受験生にこそ、こうした「本物の実験」の楽しさを知ってほしいと願っています。

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