分ければワカる!「3ステップ解法」を使ってみた!

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「3ステップ解法」を知っていますか?

みなさんは3ステップ解法という、問題の解き方をしっていますか?

変なことを聞いてすいません!
普通知らないと思います汗。

というのも、ぼくが開発した解き方だからです。
ただしその仕組はとっても単純なので応用がきくと思っています。

教える教師にとってはどんな教科でも応用できるし、
生徒としても誰かに何かを伝える時に、言語化をして伝えるときに
つかえるとおもいます。

この解き方は女子校で物理を教えていて、
常に生徒から「わからない!」「何をいっているのかさっぱり」
という声を聞いたり、もうあきらめたといって顔をつっぷしている生徒がいる状態で、教え方がすごいダメダメだったところから始まり、すこしづつ改善する中でうまれたものです。

つまり非常に困っていたところから生まれました。

例えば力を引くところから、苦手な生徒は躓いています。

「何本あるのか?」

「向きはどっちか?」

などなどです。

とくに作用反作用とごっちゃになって、
物体にはたらく力が打ち消し合ってしまっていることが多くありました。

物理をすぐに解ける人ってなにをやっているんだろう?

生徒の気持ちになって考えてみました。

当たり前のようにやっていることをもっと言語化しよう、もっともっと、寄り添って考えてみよう。

そうだ!スモールステップに切り分けたらどうなるかな。

そんな発想から生まれたのが、
まずは「力の見つけ方」に関する3ステップ解法を使った教え方です。

3ステップ解法とは、ちょっとむずかしい説明に関して、
とにかく3分割して、その3つのことに出来るだけシンプルに
名前をつけていくというものです。

例えば力の見つけ方なら、このようになります。

力の見つけたの3ステップ解法
1 顔をかく(物体の気持ちになる)
2 重力を引く
3 触れているものからはたらく力を引く

動画はこちらです。

3つのステップにわけると、スモールステップとなり、
生徒としては1つ1つ順をおって考えることができるようになります。

また他の問題への応用もきくように、切り分けてつくっていくのがポイントです。

一般的な物理の参考書の中には、
2・3のステップはよく書かれているのですが、
苦手な生徒にとってみれば、

「力をどっち向きにかけばいいのかわからない」

ということがあるんですよね。

だからいままでかけていないわけです。わからない生徒にとっては不十分だったんです。もっと初めの方から切り分けないと!

力を引く前に何かやっていることは無いか?

そうだ、その物体へのフォーカスだ!

フォーカスするためには、女の子はどうしたらわかりやすくなるのだろう?

あ!顔をかけばいいんだ!

この気付きから、3ステップのはじめのステップ1「顔をかく」が生まれたんです。

実際に授業でやったら、盛り上がりました。今までわからない!とうなっていた生徒が激減したんです。

実際に今年の物理基礎の授業では3ステップ解法についてどう思うか?というアンケートをとってみたので、ぜひこちらを御覧ください。

質問項目は
「3ステップ解法について、どう思いますか?感想・改善点などあれば教えて下さい」
というもので、無記名もありです。

アンケート結果

 

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「すばらしいと思います。」

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「その手があったか!」

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「わかりやすい」

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「すごく分かりやすかったです」

 

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「すごくわかりやすいです。

あまり難しく考えすぎる前に式が出てきてとてもやりやすいです。」

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「物理に苦手意識の高かったわ私ですが、

完璧には届かずともなんとなく理解できました。

とても分かりやすいです。」

 

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「分かりやすい」

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「絵が分かりやすい」

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「わかりやすいと思う。」

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「わかりやすいです!

すごく良いです!」

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「分かりやすい!!!

文句なんて1つもないです。」

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「分かりやすいと思います。」

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「分かりやすい!!」

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「考えやすいです。」

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「顔をかくのが楽しい(σεσ)♪

最初に↑と↓、←と→をかくと解きやすい!

3ステップ解法ばんざい!」

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「わかりやすいです。

顔のバリエーションが増えるといいです」

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「わかりやすいけど、自分ではやりにくい」

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「”F = 残った力”ということがしっかり定着したので

良いと思います。」

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「どの公式をつかえばいいか分かって良いと思う。」

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「とても良いと思う」

 

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「公式をたくさん覚えるのがもともと嫌いで、

自分の考え方にとても合っていたので

分かりやすかったと思います。」

 

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「問題をわかりやすく、理解しやすくなった。」

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「慣れてくるとわかりやすくて、応用問題でも

同じように使えるようになったので私にとっては

とてもいいです。」

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「見極めが難しいです ><

式の組み立てももう少しできるようにしたいです。」

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「考えやすくていいと思います」

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「とても分かりやすかった」

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「とてもわかりやすいです。」

−−−

アンケート結果は以上です。
なんかちび○子ちゃんの○木くんがいますが、とりあえずスルー!

なお、生徒がのせていい○をつけてくれたもののみ、良い結果も悪い結果もすべてのせました。

中にはお叱りをうけるコメント、自分には合わないというコメントもありますが、

その多くがとっても前向きなコメントです。

そして顔を描くという作業がかなりの数気に入っていることがわかります。

3ステップ解法は、3という数字も大切にしています。

実ははじめは4とか5に切り分けていたこともあります。でもこれだとこまかすぎて、生徒は反復練習ができなかったんですね。

2に切ると、今度は考え方がわからなくなる。

じゃあ、3にしてみよう!

たんに3がいいんだ!という気づき、これだけで1年はかかりました。

3という数字はおぼえるには持ってこいの数字ですし、
わかりやすく説明する鍵でもあります。

欧米のディベート方法を見ていると、とにかく
「原因は3つある。第一に、、、第二に、、、」
などという話し方をしていることがよくあります。

論理的だな〜と思ってよく聞いていたのですが、
実はこの話し方、とにかくコツとしては「原因は3つある」と
いいきってしまうところにあるそうなんですね。

「3つ」とあげることで、聞いている人が話を整理しやすくなる。
だから聞いた時に、相手のいっていることがわかる。

そればかりではなく、相手は話していることが伝わる、
自分でも3つに分割することで、
話したいことに気がついていくというのですね。

ネタバレなのですが、
話しているほうも、実ははなしをはじめたときには1つしかないことも
多くあるってことをイタリア人の留学生からよく聞いていました。

はじめのを話しているときにあとの2つを考えるそうなんですね(笑)。
頭が良すぎます。

話がそれましたが、このように「3つにわける」ということを軸に
様々な説明を行ってきました。

例えば等加速度直線運動については、

自由落下の公式、鉛直投げ上げの公式、投げ下ろしの公式
水平投射、斜方投射

と、公式をおぼえまくる生徒が続出。
そういう生徒はもともと物理が苦手なんです。
だから何をどうしたらよいかわからないから、
結局全てを暗記しようとする。
(気持ちわかります。ぼくも世界史や古典が大の苦手ですから・・・)

それを防止するための3ステップ解法も作りました。
それがこちらです。

等加速度直線運動の3ステップ解法

この他にも様々な3ステップ解法を作りました。
例えばドップラー効果はこちらです。

ドップラー効果の3ステップ解法

このように3つにまとめていったところ、どんどん生徒の成績
特に下位層がいなくなりはじめたのが面白いところで
大きな特徴です。

たぶん多くの生徒もそういう状況なんだろうなとおもって、
これらをまとめたのが拙著「ぶつりの123」です。
力学編と波動編を出しました。

やはり苦手としている生徒が多かったようで、
参考書の出版社にも関わらず多くの方が買ってくれて、
増刷にもなりました。

またamazonの感想欄や、Eメールなどで次々に感想が届きました。
本当にうれしかったです!

他の教科でも大いにつかえるはずです。
3ステップでわけて、説明を繰り返して行く方法。
ぜひ生徒に教える時、生徒どうしで教えあうとき、
ちょっとむずかしい説明になりそうになったら、
3つに分割して、1個、1個教えてみてください。

ちょっとくらい強引な分割でもかかいません。
そのステップに名前をつけてみてください。

教えていく中で、また分割の場所が変わってくるのは
大いに結構です。ぜひお試しあれ。

次の科学のタネ

物理でオススメの参考書を絞ってご紹介します!こちらをどうぞ。

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