等加速の式、v0+atとat+v0の違いとは?メッセージを受け取ろう
あなたは数式の順番に意味まで考えていますか?
良い意味で期待はずれの講演会でした!
昨日代々木ゼミナールの関根先生の「物理の教え方」について
教えていただく研究会に参加してきました。
「どうやって日々の授業で教えていくのか?」ということを期待して
参加したぼくでしたが、ちょっと期待は良い意味で裏切られたところがあります。
というのも、いかに物理法則のただしイメージ、持つべきいことを
生徒に伝えていくのか?という話がメインで、
日々の物理ができずに悩んでいる生徒にはあまり役立たない話だったからです。
でも、物理が得意な生徒に、本当にあなたはよくわかっているの?という
投げかけのできるような、そんな非常に深いお話でした。
少しご紹介しますね。
先生は、等加速度直線運動の公式を
v = v0+at
と書くのと
v = at+v0
と書くのとでは意味が違うといっていました。
よりイメージがつきやすいのはv0が先にあって、atがあとにある形だそうです。
そのわけは、初速度v0に一定の加速度aがt秒間あったために、atが足されたと見て取れるからなんだそうです。
対してatが先でv0があとの書き方は、v0が積分定数だという認識で書かれているのではないかということでした。
なるほど、aを時間tで積分した時に出てくる定数、それが初速度なので、v0は後ろについているというわけです。
単なる順番の違いには、それを書いた人が、どんな感じで導出したのかが現れているということですね。
そして先生は、v=v0+atのほうが、より物理的なイメージを伴った式の形ではないかと言っていました。
面白いですよね〜。そうか、そうか、という感じです。
その他にも、変位ベクトル、速度ベクトル、加速度ベクトルを1枚の図の上に重ねてかくと、
よりイメージがともなった作図ができるということや、
波の式の移動方向と遅れについての黒板上に、x軸とt軸を同時に書いてしまう(3次元とはしないで、2次元上にです)作図法
についてもご紹介していただきました。
こんな方法があるんだ、こんな考え方があるんだ!
バシバシとおもしろい考え方が伝わってくる講演となりました。
また物理の内容ではないのですが、心に残ったことは、
「教師は予習をするときに、解説を読んでいかん!」
ということや
「反転授業なんてとっくの前からやられていたことだ!その昔東大生は、授業を受ける前に2時間の予習をしてからのぞんでいた」
などがありました(一言一句同じではありません。ご了承ください)。
反転授業に関しては、たしかにそうなんですよね。ずっと前からやってこられていることです。
動画授業が使えるというイノベーションはおきていますが、それだけといえばそれだけ。
久しぶりに学芸大学の授業を聞いたような、そんな清々しい気持ちになりました。
また学生にもどって勉強しなおしたいな〜。
今日のオススメ
先生が必死におすすめしていたファインマン物理学。大学時代に読みましたが、
もう一度読みなおしてみよう。また多くの発見がありそう。
ファインマン物理学〈1〉力学
ファインマン, …
次の科学のタネ
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