あなたはわかる?気象衛星が捉えた!空白に隠された地球の秘密

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

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これは赤外雲画像です。この画像をみて何か不思議に思うことはありませんか?

この画像、もしあなたが初めて見るとしても、きっと「あれ?」と思う場所がいくつかあるはずです。パッと目につくのは、赤道付近にたくさんの雲が連なっている様子かもしれませんね。この雲の帯は、宇宙から地球を見たときに、まるで地球のベルトのように見えることから「熱帯収束帯」とも呼ばれています。でも、地球にはこの雲のベルト以外にも、もっと面白い仕掛けが隠されているんです。

あなたは、何かを観察するとき、思わず見過ごしてしまうような「隠されたメッセージ」に気づいたことはありますか?私たちはつい、目立つものや、あらかじめ「これはこうだ」と決めつけているものにばかり意識が向いてしまいがちです。しかし、実はその「見えていない部分」にこそ、重要な情報が隠されていることがよくあります。

例えば、次のロゴから何かメッセージを感じ取ることができるでしょうか?これはフェデラルエクスプレスのロゴです。

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よーく見てください。何かに気がつきませんか?実は、EとXの間に右向きの矢印「→」が隠されています。

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このように、空白にメッセージが隠されているデザインは他にもあります。キスチョコのロゴにも隠されたメッセージがあります。

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よーくみてください、わかりましたか?キスチョコの答えはこちらです。KとIの間にキスチョコが隠れています。

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たしかこれらのメッセージはなにかの本にのっていたのですが、客観的に平等に見ることができれば、文字ばかりにとらわれずに見つけることができるのですが、人間は「こうでしょ〜!」という思い込みで見てしまうため、なかなか言われるまで見つけるのは難しいですよね。

空白に隠された地球の真実

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さて、冒頭でご紹介した赤外雲画像に戻りましょう。

まずこの写真を見ると、赤道付近に多くの雲があることに気がつくと思います。これは、赤道付近では太陽から強い日射を受けることで海面が温められ、水蒸気を含んだ空気が上昇し、雲を作りやすくなるからです。この上昇気流は、やがてたくさんの雨を降らせ、熱帯の豊かな生態系を支えています。これは「熱帯収束帯」と呼ばれる、地球のダイナミックな気象システムの一つです。

他にも気がつきませんか?

この画像では、赤道から少し離れた中緯度帯(日本付近やオーストラリア付近の緯度)には、雲がほとんどないことに気がつきましたか?

これは、赤道付近で温められて上昇した空気が、上空で冷やされて雨を降らせた後、乾燥した空気となって中緯度地域に降りてくるからです。この下降気流がある場所では、雲が立ちにくく、晴れた日が多くなります。そのため、この緯度帯には砂漠が多く見られるのです。たとえば、サハラ砂漠、オーストラリアの砂漠、アメリカ南西部の砂漠などは、このメカニズムによって形成されています。

「何も無い」ことは、一見すると無意味な情報に思えますが、実はそこにこそ、地球の壮大な空気の循環システムが隠されているのです。普段から物事を見るときに、目立って見える部分だけでなく、あえて「無い」という情報にも目を向けてみると、きっと物事の全体像をより深く、面白く捉えることができるはずです。

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