f=v/λ…プリズム中の光は赤色のほうが速い は何が違う?

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先日次のような質問を受けました。

「三角プリズム中では「赤色の光の速さは紫色の光の速さより速い」と答える問題で、その理由として「v=fλから紫色より赤色の方が波長が長いと思い、λが大きくなると速さvも大きくなるから赤色の方が速い」と考えました…どこが考え方として間違っているのでしょうか?」

このように困っている生徒も多いと思いますので、今回はこちらの質問の答えについて共有したいと思います。

v=fλで一緒に考えることができない

光が真空中からガラスなどの媒質に入ると、波長や速度が変化します。このさい、振動数は変化しません。よってv=fλから、f=v/λということで、v/λが一定となります。ですからλが大きい赤色は、速度も大きくならなければいけないという感じで考えたと思います。

ただし赤と紫で、振動数自体が異なり、左辺のfが違います

そのため右辺のv/λの比率は赤と紫では異なってしまうので、この式をつかって考えることができません。

屈折率で考えて見ると…

白色光をプリズムにいれると、赤よりも紫のほうが大きくまがり、光が色別にわかれます。このとき、ホイヘンスの原理を使った屈折の様子を考えると、屈折率が小さい赤(赤がまがりにくい)は、速度がガラスに入っても変化しにくいことがわかります。対して屈折率が大きい紫色は、曲がりやすい、つまりガラスの中では速度が大きく変化する、ガラスの中では速度が小さくなることがわかります。

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プロフィール

桑子 研
桑子 研(くわこけん) 1981年群馬県生まれ。共立女子中学高等学校の理科教諭を務めるかたわら、サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など科学啓蒙書・参考書・絵本など10冊。東京書籍の教科書編集委員・ナリカサイエンスアカデミー公認講師。

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幼児から高校生までの科学実験教室をひらいています。また教師のための実験×ICT講座を全国で行っています。