え、ウソ!問題文を読まずにセンター物理を解く方法
次元を使いこなしてセンター試験を解こう!
最近「単位」について質問を受けたため、記事の中で単位について紹介をしてます。
そんな記事ですがちょこちょこと反響があって、メールで質問をいただいたりしています。
今日は単位について、ちょっといろいろともう少し書いてみようとおもいます。
今日は単位をあやつって、
問題文章をまったく読まないで!
センター試験の問題を解く方法について、ご紹介したいとおもいます。
本当にセンターの問題を単位だけで解けるの?
実は、ツイッターでは次のような意見をいただきました。
「数と量ってどう違うの?単位と仲良くなろう! | 科学のネタ帳」http://t.co/cy2aKn1RVJ センター試験レベルまでなら、単位が合うように適当に問題文中の数字を組み合わせれば、大体正解になりますよね(笑)。
— saireya (@saireya1) 2015, 3月 12
「単位が合うように適当に」という部分がポイントです。 さっそくやってみましょう!
単位がわかると答えが絞れる!
センター試験の問題では、たしかに単位がわかると選択肢が激減する、 そんな問題があります。
例えば、2012年のセンター試験物理1の問題から、 次の問題を見てみましょう。 問題文はこんな感じです。
聞かれているのは「速さを選びなさい」ということです。
このような問題は実はまったく文章を読まなくても、
間違った選択肢を取り除くことができるんです。 3つも!
確率でいうと、1/6の確率が1/3になるんです! もしかしたら、ヤマカンでも当たるかもしれませんね。 ではどうすればいいのでしょうか? ここで次元について説明をしたいと思います。
物理量と次元
次元とは、ある物理量がどのような物理量でできているのか? を示します。 例えば、今回の問題では「速さ」を聞いています。
速さはどんな物理量でできているかというと、 距離を時間で割ってできていますよね。
これは単位をみても明らかですね。速さの単位はm/sを使いますね。
速さは距離mを時間sで割っているので、単位がm/sとなっています。
ちなみにSI単位系ではmやsを使いますが、速さの次元は距離/時間なので、
km/sとか、km/hとか、cm/sとか、
いろいろな単位を使って表しても、それは単位があっていれば自由です。
それでは問題に戻りましょう。今回の問題では速さを聞いているので、 答えは単位がm/sにならんければいけません。 選択肢の上の部分を見ると
どれも 定数×gh となっています。ghの単位を見てみると、重力加速度の単位は[m/s2]、高さの単位は[m]なので、
[m/s2]×[m]= [m2/s2]
となります。 これは速さの単位m/sではありませんから、どれも答えにはなりえません。 それにたいして、下半分の選択肢を見てみると、
となっていますね。すべて 定数×√gh となっていて、平方根の中に入っています。
ghの単位は[m2/s2]で、その平方根をとるので、[m/s]となります。
これは速さの単位になっているので、答えになりうるものだということがわかります。
単位を知ると、面白いだけではなく試験でも役立つことがわかりますね!
単位になれない場合には、全ての計算に単位をつけながら計算をしていくことも一つの方法でしょう。
何度か紹介をしていますが、数ある単位についての本の中で、オススメの本はこちらです。
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新バージョンが先日でたようです。 高校生向けにかかれたというよりは、やりなおしの大人向けに書いている内容ですが、 高校生でも十分読めますので、ぜひ読んでみてくださいね!
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