露点から湿度を求める実験について(雲のでき方)

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

露点を確かめる実験です。金属製のカップに氷を入れて、ゆっくりと掻き回しながら水滴がコップの周りにつき始めた時の温度を測定します。とても難しい実験で、冬にやる場合には、室温を上げて、また湿度を高くして行うという工夫が必要になります。そのため授業が始まる前に冬に行う場合には、加湿器を使ったり暖房を入れておいたり、また汲み置き水を準備するなどの、事前準備が必要になります

うまくいくと動画のように、結露がよく観察できます。セロテープとの間の部分をよく観察することがポイントですね。

生徒の実験では露点は次のようになりました。

この結果から湿度を求めてみましょう。例えば、6班のデータを使うと、露点が9度となっているので、飽和水蒸気量のグラフから読み取ると、8.8gとなります。室温は21度であったので、この時の飽和水蒸気量を読み取ると、18.3gとなり、そのため湿度は、

8.8/18.3=48%となります。

実際に湿球・乾球温度計を使って湿度を調べてみると、室温21度で、湿球との差が7.5度であったので、湿度表から読み取ると湿度は38%でした。6班は結構なズレがありましたね。

室温が21度の時の飽和水蒸気量は、教科書の表から読むと、18.3gなので、この38%は、6.95=7.0gとなります。そのため露点温度は理論上は、5度(6.8g)と6度(7.3g)の間となりますね。

結露の様子はこちらにまとめました。

結露の様子を写真におさめました(露点・飽和水蒸気量)

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