満足度90%超！「理科嫌い」が「理科好き」に変わる３つの実験マジック

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

「なぜ、ゴム風船を急に引っ張ると熱くなるのか？」「なぜ、カーブを描いて落ちるボールの動きは予測できるのか？」

教科書の中に閉じ込められた文字だけでは見えてこない、科学の本当の面白さ。それは、目の前で起こる不思議な現象の中にこそ隠れています。2016年５月７日、２１日、２７日に行われた学校説明会にて、『理科好きになる３つの工夫』と題し、私が普段の授業で行っている実験の実演と、生き生きと学ぶ生徒たちの様子を動画でご紹介しました。今回は、その熱気あふれる会場の様子と、実際に披露した実験の秘密についてお話しします。

満員御礼！理科の楽しさを共有した３日間

今回の説明会は、小学生と保護者の皆様に、本校の理科教育の息吹を肌で感じていただくことを目的としていました。おかげさまで全日程で満席となり、第１回（４６０名）、第２回（４８８名）、第３回（１００名）と、大変多くの方々にお集まりいただきました。

参加後のアンケート結果からも、会場の熱気が伝わってきます。

【参加者満足度】 第１回：満足 83.3％（肯定的な意見計94.2%）第２回：満足 78.9％（肯定的な意見計91.6%）第３回：満足 71.7％（肯定的な意見計97.8%）

数字だけでなく、温かい感想もたくさんいただきました。

・実験の理科の先生、面白すぎました。

・理科の先生のお話はとても良かったです。他にも色々な教科の先生の取り組みについて分かると良いと思います。

・具体的な理科の授業の一例を紹介して頂きましたが、授業の様子がよく分かりました。

・理科が楽しかったです。先生と生徒の距離の近さにとても好感が持てました。

こうしたお声は、私たち教員にとって何よりのエネルギーになります。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

「あ！」という驚きが学びの入り口。行った４つの実験

百聞は一見に如かず。今回は写真と共に、会場で行った実験をご紹介しましょう。これらはすべて、物理の法則を体感するための実験です。

１．ゴム風船と断熱変化 一瞬で熱くなったり冷たくなったりするゴムの不思議。これは「エネルギーの変換」を肌で感じる実験です。

２．放物運動のストロボ写真による解析 ボールを投げた時の美しいアーチ。一瞬を切り取ることで、重力の法則が見えてきます。

３．共鳴板と粉ミルク缶 「音」は見えませんが、振動として伝えることができます。空き缶が震える様子に、音の正体を感じてもらいました。

４．風船ホバークラフト そして、最も歓声が上がったのがこちらです。

摩擦を消せ！風船ホバークラフトの科学

このホバークラフト、滑るように動く秘密は「空気のクッション」にあります。

風船から勢いよく出た空気は、CDの底から地面に向かって噴射されます。すると、CDと床の間にごく薄い空気の層ができ、これが物体をわずかに浮かせます。通常、物が動くのを邪魔する「摩擦力」が極限まで小さくなるため、まるで氷の上を滑るようにスルスルと動くのです。これは、実際の大型ホバークラフトと同じ原理なんですよ。

説明会では２０分という限られた時間だったため、製作まではできませんでしたが、来校された皆様には「特製・手作り説明書」をお渡ししました。

「当日行けなかったけれど、作ってみたい！」という科学好きな皆さんのために、マニュアルを公開します。材料は100円ショップで揃うものばかりです。ぜひ、ご自宅で「摩擦のない世界」を体験してみてください。

未来の科学者たちへ

参加された児童から、「理科の先生のお話が面白すぎました」というコメントをいただき、私も驚きとともに大変嬉しく思っています。満足度でほぼ全員が「５」をつけてくださったことは、理科という教科が持つ「ワクワクする力」が伝わった証拠だと感じています。

理科は、世界の見え方を変える魔法のようなツールです。またぜひ、学校へ遊びに来てください。皆さんと一緒に、新たな不思議を解き明かせる日を楽しみにしています(^^)

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