【科学監修】パスタ麺が中華麺に変身!?重曹でできる科学実験の紹介(チャンハウス)

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

「あー、無性にラーメンが食べたい!」でも、家に中華麺はない…。そんな時、キッチンにある「パスタ」が、たったひと手間で本格的な中華麺の食感に変身するとしたら、驚きませんか?

実はこの魔法のような裏ワザ、科学的にちゃんと理由があるんです。先日、このテーマでフジテレビの番組「チャンハウス」の科学監修を担当させていただきましたので、そのご報告と、背景にある化学の秘密を少しだけご紹介します!

フジテレビ「チャンハウス」で科学監修を担当しました

4月12日(土)の午前11:00から放送されたフジテレビの番組「チャンハウス」にて、科学監修と解説で協力させていただきました。この番組は、南原清隆さん、出川哲朗さん、内村光良さんの同級生“チャン”3人が週替わりで出演し、明日誰かに話したくなるような雑学を紹介する、とても楽しい番組です。

今回、私が担当したのは「パスタを茹でる時、あるものを加えるだけで中華麺になる」という凄技の解説です。

ちなみに教授ではありません! 番組のテロップは誤りでしたので、この場を借りて訂正させていただきます(笑)。

なぜパスタが中華麺に?魔法の正体は「アルカリの力」

さて、なぜパスタが中華麺に変わるのでしょうか?その鍵を握るのが、中華麺の独特のコシや風味を生み出す「かん水」という食品添加物です。かん水の正体は「炭酸ナトリウム」などを含む弱アルカリ性の液体です。小麦粉に含まれるグルテンというタンパク質は、このアルカリ性の物質と反応することで、黄色っぽく色づき、中華麺特有のプリっとした強いコシと風味を生み出すのです。

つまり、パスタを茹でるお湯を「かん水」が入っているのと同じアルカリ性の状態にしてあげれば、パスタのグルテンも同じような反応を起こし、中華麺そっくりの食感に変わる、というわけです。

そして、この「かん水」の代わりとして家庭で使えるのが、皆さんご存知の「重曹(炭酸水素ナトリウム)」です。重曹も水に溶けると弱アルカリ性を示すため、パスタを茹でるお湯に少し加えるだけで、あの中華麺独特の食感と風味を再現できるのです。普段何気なく使っているパスタや重曹も、化学の視点で見ると、驚きの変化を見せてくれるんですね。

より詳しい解説はこちら

テレビでは時間の都合上、簡単な解説でしたが、このブログではさらに詳しい化学的な解説をしています。ご興味のある方は、ぜひこちらの記事もあわせてお読みください。

重曹でパスタがラーメン風に!?科学の力でモチモチ食感を探る

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