動きの未来を予言する!ニュートンの”魔法の杖”「運動方程式」をマスターしよう!

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験!

ブランコが揺れる、投げたボールが弧を描く、エレベーターが昇り降りする…私たちの周りは、さまざまな「動き」で満ち溢れています。そして、そのすべての動きには、たった一つのシンプルな法則が隠れているとしたら、ワクワクしませんか?

高校の物理基礎で学ぶ「運動方程式」は、まさにその法則を解き明かすための、強力なツールです。

物理は、ただ公式を暗記して時間をかければ点が取れる、という科目ではありません。なぜそうなるのかを自分の頭で考え、現象の仕組みを理解できたときに、パッと世界がクリアに見えるような面白さがあります。そして、その成功体験こそが、物理を得意にする一番の近道なのです。

多くの人がつまずきやすい「運動方程式」ですが、実はこれは、かの有名な科学者アイザック・ニュートンが見つけ出した、「動きの未来を予言する魔法の杖」とも言えるもの。この杖を使いこなせるかどうかが、物理の世界を楽しめるかどうかの大きな分かれ道になります。

さあ、魔法の杖を使う練習をしてみましょう!今回のテスト範囲の鍵となる、こんな問題を解くことができますか?

物体の運動を予言してみよう!

問題

次の図のように質量Mの物体Aと質量mの物体Bを滑車と糸でつないだ。Aから手を放すと、AとBは運動をはじめた。2つの物体の加速度の大きさと、Aにはたらく張力の大きさを求めなさい。ただしBと床の間には摩擦力ははたらかないものとする。

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一見すると複雑に見えるかもしれませんが、心配いりません。物理のコツは、「注目する物体を一つに絞り、その物体に働く力を一つひとつ見つけていくこと」です。この問題は、実はエレベーターとそのバランスを取る「おもり」の関係をシンプルに考えたモデルと見ることもできます。

いきなり答えを出すのは難しいので、ヒントとして、まずは物体Aに注目した運動方程式の立て方を動画で見てみましょう。

このように、ルールに沿って数式を組み立てていけば、必ず答えにたどり着けますよ。物理の面白さは、数式という言葉を使って、自然界の物語を読み解くところにあります。ぜひこの問題の続き、物体Bの運動方程式を立てて、2つの式から答えを導き出すことにもチャレンジしてみてくださいね!

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