え!?「信号は赤がいい」と言っていた父の話

ぼくはぐんま出身。ぐんまというところは、車の普及率がすごい。
だからよく父とくるまに乗ってでかけていた。

ぼくは赤信号で止まってしまうことが大嫌いで、
常に助手席では前をみて、遠くの信号が見えると、

「青だ!今日はいいぞ!」

だとか、

「赤かよ〜、運が悪いな〜」

と、遠くの信号機を見ながら、思っていた。

そんなあるとき、ふと口から出てしまった「赤かよ〜」

すると父がこういった。
「研、赤のほうがいいんだよ」

どういうことなのかぼくはよくわからなかった。

とっさに、

「父はくるまが大好きだから、乗っている時間も好きだということか」

と思ったのだけど、それは違った。

「赤が遠くに見えるってことは、青がそろそろくるってことだろ?」

たしかにそういう考え方もある。

その後赤をみていたら、たしかに遠くに赤が見えたときのほうが
結果として、ちょっと止まることがあっても、
早く目的地に着くような気がした。

それからというもの、ぼくは「赤」が好きになった。
視点が増えるとはこういうことなのか。

世界各国の幸福度 1位ノルウェー 日本51位
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170321/k10010918851000.html

というニュースをみたとき、
この「信号の話」を思い出しました。

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桑子 研(くわこけん)
 1981年群馬県生まれ。サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など10冊。