仕事(Fx)を体感しながらら学べる実験!台車と木箱

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仕事とエネルギーの関係を見てみよう!

力学台車を木箱に衝突させて、運動エネルギーと仕事の関係を調べる実験について今日は紹介します。「木箱の動き」で仕事の様子を体感しながら行えるわかりやすさが一番の特徴です。力学台車が今回の実験では必要になります。ご家庭ではなかなかないと思いますが、もし準備できるようであればぜひ実験してみてください(^^)

簡易力学台車というものもあるそうです。使ってみたことはないのですが、お値段がお手頃なので、こういうものでも代用できるかもしれませんね。

科学のレシピ

準備

力学台車1kg(車を想定)、木箱(ブロック塀を想定)、ビースピ、1m定規、割り箸、紙粘土(おもり)500g×2、電子天秤、電卓、ビニールテープ

実験方法

① ビースピを台車と木箱の中間に設置する(ビースピの単位がm/sになっているかを確認する)。

力学台車の配置図

② 力学台車に割り箸をビニールテープで取り付ける。割り箸をとりつける位置は、ビースピのセンサーの部分を通過するような位置にする。

③ いろいろな速度で台車を動かして、台車に木箱を押させて、木箱を何cm押すことが出来たのかを測定する。

④ ①~③の操作を繰り返し、木箱が滑った距離が4cm~60cmくらいにバラつくように4回データを測定する。台車におもりをのせ台車の質量とあわせて1.5kgの場合と2.0kgの場合での測定を行う。

例えば次の図のようにまとめましょう。

実験結果のまとめ

データ処理

① v^2を横軸、滑った距離を縦軸にしたときの3つのデータを色分けしてグラフ1をかいてみましょう。

② グラフ1からv2=0.10[m2/s2]のときの滑った距離を算出し、横軸を質量m、縦軸を滑った距離xとして、グラフにしてみましょう。

この実験からわかること

この実験のポイントは、動摩擦力が常に一定であるということです。摩擦力が変化しないので、木箱の滑った距離を測るということは、つまり仕事を測定していることと同じことになります。

2つのグラフを描くことによって、運動エネルギーと仕事の関係を考えることができます。グラフ①ではv2と仕事との比例関係を、グラフ②では質量mと仕事との比例関係を知ることができ、次のような式をたてることができます。

定数kについては、この実験から求めることができませんので、次のような関係式まではこの実験ではわかりません。

もっと身近に考えてもらうには?

物理実験を身近に感じてもらうためにはどうすればよいのでしょうか。また物理の知識や考え方を日常の生活に使ったり、または考え方を当てはめて人生の糧にするためにはどうやって教えれば良いのでしょうか。

私は昨年度から日本SEPUP研究会の会員となりました。その際に、SEPUPのプログラムを一つ考えてみました。今回紹介する実験をベースにして、交通事故を考えてみるというストーリーのついた実験を考えました。今年度のNSAでも紹介をするので、もしご都合が合えばお会いしましょう。

こちらが今年度の前期の日程です。

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小森先生の講座やロボット講座などもあります。ぼくは小森先生の物理系講座は全て出させていただきましたが、どれもとても参考になりました。オススメします。

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プロフィール

桑子 研
桑子 研(くわこけん) 1981年群馬県生まれ。共立女子中学高等学校の理科教諭を務めるかたわら、サイエンストレーナーとして全国で実験教室やICT活用講演会を開いている。著書は『大人のための高校物理復習帳』(講談社)、『きめる!物理基礎』(学研)など科学啓蒙書・参考書・絵本など10冊。東京書籍の教科書編集委員・ナリカサイエンスアカデミー公認講師。

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