透明な空気の向こう側が見える?理科の魔法「実体的な見方」とは(NHK for School「理科の見方・考え方「実体的」」)

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

私たちの体、今手に持っているスマートフォンの画面、そして遠くの夜空でまたたく星々。これらはすべて、原子という目に見えないほど小さな粒が集まってできています。もし、私たちの目にその一粒一粒を見る力があったら、世界はどのように見えるでしょうか?今回は、科学を学ぶ上でとても大切な「実体的な見方」についてです。この「魔法のメガネ」をかけると、それまで気づかなかった世界の不思議が次々と姿を現します。

「見えないけれど、ある」と捉える魔法のメガネ

理科の授業では、よく「実体的な見方」という言葉を使います。これは、目には見えなくても、そこには確かに「何か(物質)」が存在していると仮定して物事を考える力のことです。例えば、おいしいカレーの匂いが部屋中に広がっているとき、私たちの目には何も見えません。しかし、もし「匂いの粒」が空気中を飛び回っていると実体的に捉えることができれば、「窓を開けたら外へ逃げていくかな?」とか「扇風機を回したらもっと早く広がるかな?」といった予想を立てることができますよね。

このように、見えないものを「ある」と捉えることで、私たちは論理的な思考をスタートさせることができるのです。

こちらのNHKの動画を見ると、実体的な見方について詳しく解説されています。ぜひご覧ください。ここでは花粉症を例にして解説しています。

古代ギリシャから続く、人類の想像力

実は、この「実体的な見方」は、2000年以上も前の古代ギリシャの哲学者デモクリトスが提唱した「原子論」にまでさかのぼります。彼は、物質をどんどん細かくしていくと、最後にはそれ以上分けられない「粒(アトム)」に行き着くと考えました。

顕微鏡すらなかった時代に、頭の中の想像力だけで「世界は粒でできている」と見抜いたのは驚くべきことです。現代の私たちも、彼と同じように想像力を働かせることで、科学の面白さを体験することができます。

皆さんも今日から、目の前の景色を「粒の集まり」として眺めてみませんか?コップの中の水、風に揺れる木々、漂うコーヒーの香り……。それまで気づかなかった新しい発見が、きっとあなたを待っています。

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