ピーナッツを燃やすと水の温度はどれくらい上がる?ジュールとカロリーを楽しく学ぼう!

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

皆さん、食品パッケージのカロリー表示って見たことありますよね?「カロリー」という言葉は、私たちの生活にすっかりなじんでいますが、そのカロリーが実際にどれくらいのエネルギーなのか、考えたことはありますか?

今回は、ピーナッツを使って「ジュール」と「カロリー」の関係を実験で確かめてみましょう!理論だけでなく、実際に手を動かして実験することで、科学がぐっと身近になりますよ。

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そもそもカロリーって?

カロリーとは「1gの水の温度を1℃上昇させるために必要なエネルギー」のことです。このエネルギーは、物理で使う「ジュール」と同じく、エネルギーの単位です。カロリーをジュールに換算すると、だいたい1cal = 4.2J。これを実際にピーナッツで確かめてみましょう!

実験スタート!ピーナッツを燃やしてみよう

それでは、ピーナッツを燃やして水の温度がどれくらい上がるのか、確かめる実験の手順です。とっても簡単なので、自宅でもチャレンジできますよ。

用意するもの

•ピーナッツ1粒

•針金(5cm程度)

•ビーカー(水25g入り)

•温度計

•灰皿や三脚

•ライター

実験手順

1.針金を5cmほど切り、ピーナッツをその針金でしっかり固定します。

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2.針金で固定したピーナッツをお皿の上にセット。水25gを入れたビーカーを上に置きます。

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3.温度計をビーカーに入れて、水の温度を測ります。

4.ピーナッツに火をつけ、燃やします。

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5.ピーナッツが燃え終わったら、水の温度がどれだけ上がったかを確認します。

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これで、ピーナッツが放出したエネルギーがどれくらい水に伝わったかを測定できるんです!

ピーナッツのエネルギーを計算しよう

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さて、次にピーナッツ1粒が持つエネルギーを計算してみましょう。パッケージを見てみると、例えば1袋に517kcalと書かれている場合、これをジュールに換算すると517,000cal = 約2,171,400Jとなります。1粒のピーナッツは1gのものが多かったです。そのエネルギーを計算してみましょう。

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水の温度変化からエネルギーを求めよう

実際に実験を行ったら、ピーナッツが燃えたことで水の温度がどれくらい上がったかを確認し、その温度変化から水が受け取ったエネルギーを計算します。理論的には、1calが4.2Jのエネルギーを持っているので、その差を比べてみましょう。

理論と実験結果が一致しない理由は?

さて、ここで一つ面白い事実があります。実際に実験してみると、計算したエネルギーと、ピーナッツを燃やして得たエネルギーは一致しません。その理由として考えられるのは…

•ピーナッツから出た熱がすべて水に伝わっていない

•ピーナッツが完全には燃え尽きていない(不完全燃焼)

などが挙げられます。

まとめ

今回のピーナッツ燃焼実験で、ジュールとカロリーの関係が少し理解できたでしょうか?簡単な実験で、身近な食品のカロリーが実際にどれだけのエネルギーなのかがわかります。科学は理論だけでなく、こうして手を動かして確かめることが楽しいですよね!

 

 

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