【実験】フリクションペンが消える瞬間!サーモグラフィーで見る「摩擦熱」の正体
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
みなさんの筆箱の中にも、きっと一本は入っているであろう「こすると消えるペン(フリクションペン)」。 便利ですよね。でも、「なぜこすると色が消えるのか」、その理由を深く考えたことはありますか?実は、消しゴムのようにインクを削り取っているわけではないんです。その秘密は、熱にあります。今回は、目には見えない「温度」を可視化するサーモグラフィーを使って、ペンを紙に擦りつけたときの温度変化を観察してみました。
温度が見えると、仕組みが見えてくる
百聞は一見にしかず。まずは、実際にこすっている様子を動画でご覧ください。 紙にペンを擦りつけると、その部分の温度が急激に上昇する様子がよくわかります。
摩擦熱を「色」で見てみよう
動画では一瞬でしたので、写真でじっくり比較してみましょう。
まず、こちらが擦る前の温度の様子です。青色は温度が低いことを示しています。

そして、こちらが擦った後の温度です。

こすった部分が白や赤く光っているのがわかりますか? これは、一生懸命こすることで摩擦熱(まさつねつ)が発生し、温度が急激に上がった証拠です。実はフリクションペンのインクには、「60℃以上になると無色透明になる」という特殊なカプセルが入っています。こすって熱を起こすことで、インクの色を「透明」に変えていたのですね。だから、紙も傷めずに何度でも書き直せるのです。逆に言うと、この紙を冷凍庫(マイナス10℃〜20℃くらい)に入れると、色が戻ってくることもあるんですよ。ぜひ試してみてください。
科学の目を手に入れよう:サーモグラフィー
今回使用したサーモグラフィー(中〜遠赤外線カメラ)ですが、少し前までは数十万円もする高価な実験器具で、学校現場でもなかなか手が出ませんでした。その価格には驚くばかりです。
しかし最近では、スマートフォン(iPhoneのライトニングケーブルやUSB-C)に直接接続できる、手軽で高性能なモデルが登場しています。これがあれば、料理の温度から電化製品の発熱、そして今回のような摩擦熱の実験まで、身の回りの「見えない世界」を簡単に探究できます。
楽天でも売られていました。→ FLIR ONE Pro for iOS 435-0006-03 ( 435000603 ) フリアーシステムズジャパン(株)
購入の際は、お手持ちのスマホに合うか、接続の口(端子)にご注意ください。こちらはタイプCのものです。
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