静電気で動く酔っぱらいモーター【ムーアのモーター】

  • X
ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。

ムーアのモーターという静電気でボールが動くモーターを手作りしました。まずはこちらの動画をご覧ください。コロコロと奇妙な動きをするボールに目が奪われます。

回転方向も一定せず、時計回りにまわったり、反時計回りに回ったり。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。今日はまずは仕組みから説明をして、その後作り方について説明しようと思います。

仕組み

なぜ、こんなことが起こるの?と思われた方も多いと思います。アルミはこのようにはられていて、

よく見てみるとわかりますが、交互に違う極になるように貼り付けられています。ですので例えば静電気をこのように流すと、

プラスの電気とマイナスの電気が交互にたまります。ここに導体のボール(墨汁で塗りました)を起き、静電高圧ゼネコンで静電気をためてみます。

するとまず墨で塗られたボールに例えばプラスが帯電します。すると、隣の帯のマイナスに惹きつけられて動きます。

マイナスに到達すると、導体のボールなので、次はマイナスに帯電します。すると、静電気力や慣性によって、次のプラスの帯にむかって動きます。

これを繰り返して回転します。そのため回転方向も気まぐれですし、いったりきたり、ふわふわと動いていきます。それでは作り方について紹介します。

準備するもの

絶縁体のお皿(ダイソーで買ったレンジラップというものを使いました)

アルミ箔、セロテープ、ハサミ、スチロール球(直径φが2cmのもの)、

墨汁、ヤスリ、紙コップ、楊枝、静電高圧ゼネコン

作り方

1 スチロール球をやすりでかるく全体的にかけて傷をつけます。墨汁が染み込みやすくるするためです。

2 球に楊枝をさします。紙コップの中に墨汁をいれて、そこに球をつけて、楊枝をもってどこかに固定して乾かします。

3 アルミ箔の帯を交互にはっていきます。

4 静電高圧ゼネコンをつないで、墨で黒くなったボールを中において、静電気をためます。

ぜひご自宅でもお試しください。静電高圧ゼネコンがない場合は、エレキテルなどでも実験をすることができます。

ムーアのモーターですが、科学技術館にその大きなものが展示されていました。

ここにボールを転がしてボールが穴に落ちそうになると、手回しバンデグラフで静電気を発生させて、落ちないように調整するというものです。とっても面白かったので、こちらで紹介します。

またムーアのモーターではないですが、似た原理のものを「理科の部屋」で紹介されていたので、こちらにもはりつけておきますこちらはムーアのモーター直線バージョンですかね

科学のタネを発信中!

ニュースレターを月1回配信しています。

[subscribe2]

登録はこちらから