15万ボルトの静電気発生装置の中身って?バンデグラフを開けてみた(静電気実験)

ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。

冬になるとドアノブに触った瞬間に「バチッ!」と痛い思いをしたり、セーターを脱ぐときにパチパチと音がしたりすることがありますよね。これらはすべて静電気によるものです。

そんな静電気を発生させる装置が バンデグラフ です。この名前、ちょっと覚えにくいですが、実は発明者の名前に由来しています。ロバート・ジェミソン・ヴァン・デ・グラフという科学者が開発し、当初は粒子加速器の一部として利用されていました。(興味がある人は「ヴァン・デ・グラフ加速器」で調べてみると面白いですよ!)

私が持っているのは ナリカ製のバンデグラフ で、最大 15万ボルト もの電圧を発生させることができます(家族に内緒で購入しました。すぐにバレてしまいました。)。

amazonだとこちら(16万円くらいします)

普通、静電気の実験は湿度が高いと成功しにくいのですが、この装置なら湿度が高い日でも問題なく実験ができます。バンデグラフを使うと、髪の毛が逆立ったり、電気をためて放電させたりする実験が可能です。例えば、手でバンデグラフに触れると、体に電気がたまり、指先から放電して「パチッ」となる現象が起こります。この仕組みをうまく利用すると、面白い静電気実験がたくさんできるんです!

スクリーンショット 2015-10-06 23.21.10

なんとなく、マッドサイエンスみたいに見えてしまうこのバンデグラフですが、中身がどうなっているのでしょうか。実はパカっとあけることができます。中をあけてみると驚くかもしれません。

なにやらベルトのようなものがあるのがわかります。私がもっているナリカ製のバンデグラフの仕様をHPで確認してみると…

ゴムベルトのローラーによって発生した静電気をドーム(集電球)に導き、蓄電させて高圧静電気を発生させています。

<仕様>
●発生電圧:最大約15万V
●放電距離(約):最大110mm(湿度40%時)、梅雨時60mm以上(実測値)
●集電球:φ約215mm
●放電球:φ約115mm
●電源:AC100V 50/60Hz
●大きさ:約270×210×620mm(集電球)、約150×130×490mm(放電球)
●重さ:約5.6kg

と書かれていました。ゴムベルトとローラーがポイントで、バンデグラフを動かすとゴムベルトが回転をはじめます。そのときにゴムと上と下の2つのローラーを使って、ゴムにマイナスの電気を摩擦により帯電させてから、上の球の部分でにマイナス電気(電子)を移動させて、ゴムベルトを正に帯電させてから、また下のローラーに戻すという作業を繰り返しているそうです。

簡単にいうと、下敷きで髪の毛をこすっているのとやっていることは同じです。コンセントから電子が流れ込んでいるわけではないのですね。意外と仕組みはシンプルです。

より詳しいしくみについては、こちらにも書かれているので御覧ください

なお、やはりやってみなければわからない!ということで、静電気発生装置は、上の球は+とーのどちらに帯電しているのかも調べてみました。

ぼくが使っているのは、ナリカ製のバンデグラフです。マイナスに帯電させた風船で確かめてみましょう。バンデグラフのスイッチをいれて、風船をそばにおくと、風船が反発しました。つまりバンデグラフにはマイナスの電気がたまっていることがわかります。

風船をこすると、風船はマイナスに帯電します

手を離すと反発しました。

ここで面白いのが、バンデグラフのスイッチをOFFにしてから、球の電気をさわって取り除くと、今度は風船が吸い付いてくる現象です。球が金属でできているので、静電誘導という現象によって、球の風船に近い側に「+」の電荷が現れたためと考えられます。

球の反対側にマイナスの電荷が移動(私の体をつたって電子が逃げているかもしれません)

 ちょっとしたことですが、いろいろな現象が起こり、それについてなぜそうなったのか?を考えていくことが静電気のおもしろさですね。

静電気発生マシーン(バンデグラフ)を使うと、こんな面白い実験が!!

バンデグラフを使った面白実験も公開しています。この実験は、広瀬すずさん・鈴木亮平さん・やす子さん・チョコレートプラネッツの長田さん・松尾さん等とテレビ番組にて行った実験も含まれます。詳しくはこちらをどうぞ

※ なお、静電気発生装置(バンデグラフ)を用いた実験については、必ず専門家の方の立ち合いのもと行ってください。お気をつけてお試しください。また静電気実験に関するご依頼(実験教室やTV監修・出演等)についてはこちらからお願いします

【特集】やめられなくなる!静電気実験

お問い合わせ・ご依頼について

科学の不思議やおもしろさをもっと身近に!自宅でできる楽しい科学実験や、そのコツをわかりやすくまとめています。いろいろ検索してみてください!
・運営者・桑子研についてはこちら
・各種ご依頼(執筆・講演・実験教室・TV監修・出演など)はこちら
・記事の更新情報はXで配信中

科学のネタチャンネルでは実験動画を配信中!