力をかけるとどうなる?バネとおもりの不思議な関係!(フックの法則)中1
「バネにおもりをつけると伸びる」──これは誰でも知っていることですよね。でも、この伸び方には ある法則 が隠れているんです。それを確かめるのが、今回の フックの法則 の実験です。
この実験では、10gのおもりをバネに吊るし、そのときのバネの伸びを測定します。中学1年生にとっては、「定量的なデータを取る」 そして 「グラフにして表す」 という、理科の基本となる大切な練習の1つです。
実験のポイント
実験準備はほぼ必要ありません。実験道具をまとめておいて、生徒がそれぞれ取りにくるような形式にすると良いでしょう。
必要な道具は、おもり(10g)を5個程度、ばね、スタンド、定規、割り箸などです。測定間隔や、どの程度まで測るのかまで生徒に投げてしまっても良いような実験です。危なさもほぼありません。1班1つを用意していますが、2人で1つの方が良いかなと思っています。
スタンドにハンドを2つつけると、1つを定規を支えるもの、もう1つをバネを支えるものとして使えます。クリップには割り箸を取り付けると、そこにバネを吊るすことができます。
全体図
拡大をすると…
バネの全長を測るようにして、その後伸びを出していくといいかなと思います。
測定の際には、教科書にも書かれている「目盛りの10分の1まで読む」ことが大切です。これは、できるだけ 正確なデータを取るためのルール。例えば、バネの伸びが 4.3cm なのか 4.4cm なのか をしっかり区別できるようにすることで、データの信頼性がぐっと上がります。
プリント例:
実験結果とフックの法則
実際に実験をすると、バネの伸びをグラフにしたときに きれいな直線 になることに気が付きます。
でも、ここで面白いのは、実験の前に 「バネの伸びはどんなグラフになる?」 と予想を立てさせると、多くの生徒が答えられないことです。
「なんとなく直線になりそう…?」という漠然とした考えはあっても、
「なぜ直線になるのか?」
と聞かれると、説明に困ってしまいます。曲線でも良さそうですよね。
なぜ直線になるのか?
フックの法則では、バネの伸びは おもりの重さ(力)に比例する ことが知られています。 つまり、おもりを 2倍 にすればバネの伸びも 2倍 になる。これが 「比例」 の関係です。この法則を発見したのが、17世紀の物理学者 ロバート・フック です。彼は、バネの力と伸びの関係を調べ、「バネの伸びはかけた力に比例する」という フックの法則 を提唱しました。
まとめ
今回の実験では、
- バネにおもりをつけるとどのように伸びるのか?
- その伸び方にはどんな法則があるのか?
- 予想と実験結果を比較すると、どんな発見があるのか?
といったことを学ぶことができます。
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