ストローとセロテープでできる!楽しく学ぶ「横波観察」実験ガイド
【授業準備ガイド】ストローすだれで横波の観察をしよう!
理科の授業で「波」の単元に入ると、必ず出てくるのが横波の実験。一般販売されている金属製のすだれ教材は、観察しやすい反面、値段が高めだったり、仕組みが少し見えにくかったりと、ややハードルが高いですよね。
そこで今回ご紹介するのが、手作りできる「ストローすだれ」。ストローとセロテープだけで作れるうえに、波が伝わる仕組みも一目瞭然!少しコツは必要ですが、作る過程自体も生徒にとって良い学びになります。
この記事では、授業での活用をイメージしながら、準備物・作り方・観察ポイントを詳しく紹介していきます。
ぜひ授業に取り入れて、生徒たちの「なるほど!」を引き出してください。
科学のレシピ
【準備するもの】
• ストロー(できれば同じ長さにそろえたもの)
• セロテープ(50cm以上が扱いやすい)
【作り方】ストローすだれを作ろう!
① セロテープを50cmほど引き出し、机の上に粘着面を上にして置きます。
机に固定できるよう、端を少し折り返しておくと作業しやすいです。
② ストローを等間隔で貼り付けていきます。
まっすぐ横一列に、ストロー同士がくっつかないよう注意しましょう。ここがきれいにできると波もきれいに伝わります。
③ セロテープをピンと張った状態にして、端から波を起こしてみます。
手で軽くストローを押し上げたり、引き下げたりするだけで、波が伝わる様子が見られます。
【観察してみよう】波が伝わる仕組み
実際に波を起こしてみると、ストローを通して横波が伝わっていく様子がよくわかります。
よく観察すると、ストローがねじれたセロテープを元に戻そうとする「張力」が、波を次々と伝えているのが見えてきます。
また、
• セロテープを強くピンと張った場合
• セロテープをやや緩めた場合
これらで波の伝わる速さに違いが出るのも、体感できます。
張力が大きいほど波が速く伝わるという、物理的な関係も生徒に伝えやすいですね!
【うまくいかないときは?】コツとアドバイス
• ストローが最初からねじれてしまう場合
セロテープの粘着面を下向きにして持ってみましょう。これでストローが自然とまっすぐになり、きれいな波が作りやすくなります。
• もっと迫力ある波を作りたい場合
長さを50cmではなく、150cmくらいにしてみるのもオススメです。
ただし、長くなると手持ちではうまく波を伝えにくいので、
• 上端を天井などから吊るし、
• 下端にクリップなどのおもりをつけて引っ張る
と、安定して波を伝えられます。
まとめ
ストローとセロテープという身近な材料で、横波の伝わり方や張力との関係を実感できるストローすだれ。
「作る→動かす→観察する→考える」という理科の基本プロセスを体験できるので、ぜひ授業に取り入れてみてください。きっと、生徒たちの目が輝く瞬間が生まれますよ!
ちなみにホースを使った方法もあります。
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