のぞき見のススメ!「仕事場探訪」が、あなたの知的好奇心に火をつける理由!菊池さんが仕事場に「おじゃまします」
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
学校の先生の机の上、漫画家さんのアトリエ、科学者の研究室…。普段は決して見ることのできない「プロの仕事場」って、一体どんな風になっているんだろう?と、胸がワクワクしたことはありませんか?僕は、その好奇心が人一倍強いタイプです。同僚の先生の机の上をこっそり観察しては、
「へぇ、こういうものを置くんだな。」
「あれ?この道具は何に使うんだろう?」
「この置物、素敵だな。何か特別な思い入れがあるのかな?」
と、頭の中で勝手に推理を働かせてしまうことがあります(ごめんなさい!)。実はこの「観察する」という行為、科学の世界では最も基本で、最も大切なステップなんです。偉大な発見の多くは、日常の風景を「あれ?」と注意深く見つめることから始まっています。
そんなのぞき見が大好きな僕が、運命的に出会ってしまったのが、こちらの本です。
達人の仕事場から、科学のタネを見つけよう
もともとは、妻が「面白いから」と買ってきたもの。正直に言うと、普段の僕なら手に取らないような、おしゃれな雰囲気の本でした。ところが、何気なくページをめくってみて、衝撃が走りました。
これは、すごい!はまりました!
様々な分野で道を究めた「達人」たちの仕事場に、著者の菊池亜希子さんがおじゃまし、その様子を温かいイラストと文章で紹介してくれるんです。
イラストとインタビュー記事を読んでいると、まるで自分自身がその仕事場を訪れ、達人の息づかいをすぐそばで感じているような、不思議な感覚に包まれます。
一つの道を究める「こだわり」に触れる
特に僕が心を奪われたのは、「イイダ傘店」という傘職人の方の仕事場です。

道具の一つひとつに込められた思いや、傘作りへの静かな情熱が、ページからひしひしと伝わってきました。
これって、科学者の探求心と全く同じだと思いませんか?
天文学者が、宇宙の果てを見るために望遠鏡のレンズをミリ単位で調整するように。生物学者が、生命の神秘を解き明かすために、顕微鏡のピントを慎重に合わせるように。職人さんが道具にこだわる姿は、真理を探究する科学者の姿そのものに重なって見えました。
「学び方」を学ぶ、最高の総合学習
一見、科学とは関係ないように思えるかもしれません。しかし、達人たちの仕事場を「観察」することは、最高の学びになります。
なぜ、この道具が、この場所に、こうして置かれているのか?
その背景にあるストーリーや工夫、そして情熱に思いを馳せること。それは、教科書だけでは決して学べない「思考のプロセス」を学ぶことであり、自分の興味や未来の可能性を見つけるための、素晴らしい羅針盤になるはずです。
この科学のネタ帳では、これからも科学の枠を飛び越えて、皆さんの知的好奇心に火をつけるような話題をお届けしていきたいと思います。
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