チラシを顕微鏡でのぞいたら…印刷に隠された色のヒミツを大解剖(色の三原色)

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

色の三原色というものを知っていますか?中学では主に光の三原色(赤・青・緑)について学ぶことが多いですよね。そのため、色の三原色(マゼンタ・シアン・イエロー)に触れる機会は少ないかもしれません。でも、この色の三原色が実はとっても奥が深いんです!

例えば、顕微鏡でSDGsのロゴの「O」のカラフルな部分をのぞいてみると、そこには思いがけない世界が広がっています。

顕微鏡で見えてくる意外な事実

こちらの動画をご覧ください。

目を凝らしてよく見ると、

「あれ?意外と色の数が少ない?」と気づくはずです。顕微鏡でさらに拡大してみると、驚くことに赤・青・黄色の3色で構成されているのがわかります!

ただし、ここで注意です。厳密には、赤はちょっと強すぎるのでピンクっぽい色、青も強すぎるので水色っぽい色、そして黄色が使われています。この3色をうまく混ぜ合わせることで、あのカラフルな虹色が作り出されているんですね。

顕微鏡で「肉」を見ると…驚きの発見が!

同様にして、チラシを顕微鏡でのぞいてみました。顕微鏡を初めて使う授業で生徒たちが大喜びする教材を、小森栄次先生から教えていただきました。それがこちら、「秘密の定規」です!

この定規、何かが貼り付けてありますよね。でも、これが何だかわかりますか?なんと、あるスーパーの広告に掲載されている「肉」の写真なんです!

スクリーンショット 2015-04-25 17.55.23

さっそくこの「肉」を顕微鏡でのぞいてみましょう。すると驚きの光景が広がります。細かなドットがびっしり!

肉のピンク色に見えていた部分は、実は無数のカラフルな点の集まりだったんです。赤や黄色、青…さまざまな色の小さなドットが、肉の色合いを作り出していました。これを目にしたとき、思わず心の中で叫びました。

「これがあの肉のピンク色になるのか!」

頭では「印刷の仕組み」として理解しているつもりでも、実際に目で見ると感動しますよね!また顕微鏡で文字を追いかけると、自然とスライド操作に慣れていきます。顕微鏡では上下左右が逆に動くため、生徒たちは「あれ、どっちに動かせばいいんだっけ?」と、悪戦苦闘します。でも、この「探してみよう!」という体験型の学びが、操作の練習にもつながるんです!

実際に色鉛筆で塗ってみると、色の三原色を体験することもできます。ピンク・水色・黄色の色鉛筆で行いましょう。

ちょっとした工夫で授業がもっと楽しく!

文字を追いながら顕微鏡の動かし方を体験する、という工夫には驚かされました。「こうやって教えれば楽しい授業になるんだ!」と感心するばかりです。ちなみに、顕微鏡で観察する際には横からLEDライトで照らすと、より鮮明に見えます。ぜひ試してみてください!この色の含み具合でいろいろな色が作られていることがよくわかりますね。物理の話になるのですが、顕微鏡で拡大してはじめてわかることは、たくさんありますね。

なお広告のみを見ても、プレパラートの上にのせないとピントが合わないことがあります。また広告は光を通しにくいので、上から光をあてるために、顕微鏡によってはペンライトを用意して、上から光をあてるとよく見えることがあります。

色紙とパソコン画面、同じ黄色でも中身は違う?

別件で、色紙の色も見てみました。どうなっているのでしょうか。

この場合は黄色そのものが見えます。

でも、PCの画面で作った黄色をみてみると、

このように見えました。同じ「黄色」でも、拡大してみるとその正体はまったく異なります。色紙の黄色は色の三原色(イエロー・シアン・マゼンタ)の組み合わせで作られているのに対し、パソコン画面の黄色は光の三原色である・青・赤の組み合わせから生まれているのです。

同じ色に見えても、作り出す仕組みが正反対だというのが、なんとも面白いところですね。光の三原色についてはこちらをご覧ください。

スマホ画面は3色でできていた!デジタル顕微鏡で発見する光の正体(光の三原色)

光の三原色と色の三原色の違い

中学で習う光の三原色は「赤・青・緑」。これらを組み合わせると白い光を作ることができます。

光の三原色赤・緑・青(RGB)

一方、色の三原色は「マゼンタ・シアン・イエロー」。これは、インクや絵の具など、色を混ぜていくことで黒に近づいていく特徴があります。

色の三原色マゼンタ・シアン・イエロー(CMY)

SDGsのロゴの「O」の色も、この色の三原色の仕組みを利用して作られているんですね!

顕微鏡を使うと、身近なものがまったく違う世界に見えてくるのが面白いですよね。皆さんもぜひ、手元にあるカラフルな印刷物や画面を拡大して、「どんな色が使われているのか?」を探ってみてください。きっと、今まで当たり前に見ていた「色」の見え方が変わるはずです。

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