今の自分はすぐ超えられる!入試物理は「え」が分かれ目
物理本の解説に足りていないもの
突然ですが、あなたはこの問題を解くことができますか?
問題 水平な地面の上に4m2の板をおいた。この板にはたらく大気圧による力の大きさを求めなさい。ただしこの場所の大気圧を1.0×105Paとします。
現在、高校3年生で物理演習がはじまりました。
この授業はとにかく問題演習をこなすという授業で
週に2時間しかありません。
物理の勉強で大事なのは、できるだけ良質な問題に多く触れることです。
ぼくが気に入っているのは、「基礎問題精講」や「標準問題精講」の問題集です。
物理I・II標準問題精講
これらの問題集の問題はよく選ばれている問題が多いのが特徴です。
その他には、数研のリードαなども気に入っています。
ただしちょっとした注意点があります。
それはこれらの問題集を含めて解答・解説
がなかなか充実していないことにあります。
もちろん他の問題集と比べると、丁寧に書いてあるのですが、
圧倒的に不足しているのが「絵」です。
例えば冒頭の問題ですが解けましたか?
通常、この問題の解説は次のようになります。
数式を使った解き方
圧力の式P = F/S、これをFについて解くと、F = PSとなります。Pに1.0×105、Sに4を代入すれば、圧力によりはたらく力Fは、
F = PS = 1.0×105 × 4 = 4.0×105 [N]
このようにして解いた人も多くいるのではないでしょうか。
では、ぜひこの問題を「絵」をつかって解いてみてください。
手を動かして、絵をかきながらときましょう。
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絵を使った解答はこちら
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絵を使った解き方
絵を使ってイメージをしながら解いてみましょう。圧力とは1m2あたりにはたらく力なので、地上気圧が1.0×105Paということは、次のようなイメージとなります。
そこで4m2の板をイメージすれば、4倍の力がはたらくことになるはずです。
よって答えは、
F = 1.0×105 × 4 = 4.0×105 N
となります。
どちらの解き方でもかまいませんが、物理が苦手な人はなんとか数式を暗記しておいて、数字を代入しながら解こうとしている人が多いはず。そんな人はぜひ絵をかきながら考えられるようにしてください。
授業ではそんな「絵」について何度も練習をしていきたいと思っています。
もし授業でわからない問題に出会ったら、ぼくが黒板に書く「絵」に注目をして、
わからない問題に対しては、「絵」を写しとっておいてください。
問題集の解答解説には圧倒的に絵が不足しているからです。
またこの授業では「公文式」のように各自のペースに合わせて、
問題に挑戦することができるようにしています。
またアクティブラーニングとパートナー方式の教授法を組み合わせていて、
ぼくはアドバイザーとして机の間をグルグルと回ったりしています。
机も島になっているので、自分で考えてからわからなかったところは
ぜひ友人やぼくに聞いてみてください。
現在の授業についていけないなって思っている生徒がいたら、
ぜひ「読み物参考書」を読んでみてください。
例えばぼくの参考書「ぶつりの123」や「橋元流」は
教科書型参考書(たとえば物理のエッセンス)とは違って、
絵がふんだんにあり、読み物としてまとめてあります。
橋元淳一郎の物理橋元流解法の大原…
ぶつりの1・2・3 波動編 誰でも解け…
電車の中で、1週間あれば行き帰りで読破できるでしょう。
とにかくまずはわからなくても一度読み流してしまうことが大切です。
そして授業の問題演習に戻ってみてください。
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