【科学監修】ロケットはなぜ落ちない?週に一度のワクワクを届ける『読売中高生新聞』の秘密
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験!
「勉強しなさい!」と言われると、なぜかやる気がなくなってしまう。でも、大好きなゲームの攻略本やアイドルの雑誌なら、時間を忘れて読みふけってしまう。そんな経験はありませんか?
もし、新聞がそんな「攻略本」のように、あなたの「知りたい!」という好奇心をくすぐる面白い情報で溢れていたら…。実は、そんな夢のような「読める新聞」があるんです。
新聞が苦手でも大丈夫!週に一度の「知の冒険」
その名も、週に一度発行される『読売中高生新聞』。何を隠そう、私自身も学生時代は新聞を読むのが苦手で、何度も挑戦しては挫折を繰り返していました。「新聞は全部読まなくていい、拾い読みでいいんだよ」と頭では分かっていても、どこから手をつけていいか分からず、気づけば3日経っていた…なんてことも。
でも、この『読売中高生新聞』は違いました。週に1回の発行で、ページ数も多すぎず、まるで一冊の雑誌のようにコンパクト。そして何より、最新のニュースはもちろん、中高生の皆さんが本当に興味のあるテーマを、プロの視点で深く、そして面白く掘り下げてくれるのが最大の魅力なんです。
時には、箱根駅伝の知られざる楽しみ方なんていう、思わず誰かに話したくなる特集も!
身近な?(ハテナ)が!(ヒラメキ)に変わる「科学トラベラー」
この新聞には、学習面だけでなく、芸能界やスポーツなどのエンタメ情報も満載です。その中で、光栄なことに、私は「科学トラベラー」というコーナーの監修を担当させていただいています。
このコーナーの使命は、皆さんの日常に隠れている「科学のタネ」を見つけ出し、企業の最先端技術から、その裏側にある物理法則までを一緒に旅(トラベル)していくこと。今回は、壮大な宇宙を目指す「ロケット」の特集でした。
宇宙へ飛び出すための「魔法の速度」とは?
ロケットを宇宙に飛ばし、人工衛星にするためには、絶対に欠かせない速度があります。それが「第一宇宙速度」です。
例えば、野球ボールを思いっきり投げても、やがて弧を描いて地面に落ちてしまいますよね。これは地球の重力に引かれているからです。でも、もし、ボールが落ちていくカーブと、丸い地球の表面のカーブがぴったり同じになったらどうでしょう?ボールは永遠に地面に落ちることなく、地球の周りをぐるぐる回り続ける「人工衛星」になるのです!
そのために必要なとてつもないスピードが第一宇宙速度。その速さ、なんと秒速約7.9km!時速に直すと約28,440kmで、東京から大阪まで、たったの1分もかからずに着いてしまうほどの速さなんです。今回の紙面では、そんな宇宙の法則を、記者さんと一緒に分かりやすく解説しています。
記念すべき第8号です。
一枚の紙面に込めた、科学への探求心
イラストが多くて読みやすい紙面ですが、実はこのコーナーを作るのは毎回が一苦労です。身近な現象と、少し難しい科学の知識を結びつけ、限られたスペースで誰もが「なるほど!」と膝を打つような説明を考えるのは、非常に難しい作業です。
ここだけの話、専門用語を一つも使わずにその本質的な面白さを伝えるのは、まるで外国の言葉をジェスチャーだけで伝えるような難しさ。記者の方々も頭を抱え、夜遅くまで議論を重ねることもありました。しかし、そうした熱意と試行錯誤の末に完成した紙面は、きっとあなたの「もっと知りたい!」という好奇心を強く刺激してくれるはずです。
新聞は、ただの文字の集まりではありません。それは、まだ見ぬ世界への扉であり、あなたの知的好奇心を刺激する冒険の地図です。ぜひ一度、手に取ってみてください。
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