波動で難しい「変位ー時間ー場所」の3次元グラフまるわかりフタ教材!

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波動分野はイメージがとても大切です。とくに難しいのがy-xグラフとy-tグラフの理解です。y-xグラフは「ある時刻の波の様子」が示されたものです。写真のようなものですね。対してy-tグラフは「ある場所の媒質の振動の様子」が示されています。前者は時間が、後者は場所が固定されて表現されます。

ですのでy-xとy-tを同時にすると、数式としてはy=sin(t-x)のようい、3つの変数が入ってくるので、グラフで表現すると、

Grapherで作成

 となり3次元のグラフで表現されます。

これがなかなか説明として難しいのですが、夏季講座で「お弁当のフタ」モデルをつくって紹介しました。これはお弁当のフタを複数枚用意して、1枚1枚にパラパラアニメのように少しずつ波の絵を動かしながらかき、それらを重ねることによってy−xグラフ、yーtグラフの3次元のグラフを表現するというものです。詳しくはこちらにかきました。

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このモデルを正面から見ると、このような感じに見えます。

わかりにくいと思いますが、7枚のフタが重なっています。また原点(中心)の媒質には青いシールを、任意の点xとして金のシールを適当なところの同じ場所にはりました。すこし角度を変えてみましょう。

「山」に注目をしてください。

山とつけた部分が奥から手前にかけて右に少しずつ移動をしてくるのがわかりますか?つまり波が右に動いていることがわかります。

次に青と金のシールをみてください。

青い媒質が下上に振動をしています。金色の媒質は少しずれて振動をしています。青と金を比べると、

青い媒質が振動をしてから、金色の媒質が振動をはじめるのがわかりますね。

ということは、原点の媒質の振動の様子が記述できれば(例えばy=sin(ωt)など)、金色の任意の位置の媒質の振動は、波の速度vを使って、金色の媒質の位置をxとすれば、x/v秒遅れて振動がやってくることになるので、y=sin{ω(tーx/v)}となります。

生徒にまわしていたのですが、やはり実物は驚くようです。簡単に作ることができますのでお試しくださいね(^^)

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