子どもと夢中になる!お家で簡単、科学実験「紙コップロケット」
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
家族みんなで楽しめる、とっておきの「空飛ぶ実験」を知っていますか?使うのは、お家にあるダンボールと紙コップだけ。特別な道具はいりません。「え?本当に飛ぶの?」と驚くかもしれませんが、これが本当に高く、気持ちよく飛ぶんです!さあ、魔法のようなロケット作りに挑戦してみましょう!
たったこれだけ!不思議なロケットの作り方
今回の主役は、紙コップロケット。作り方はとっても簡単で、お子さんと一緒にすぐに始められます。材料はたったこれだけ!
紙コップ
段ボール箱
作り方も簡単です。まず、段ボール箱に紙コップの直径よりも少しだけ小さな丸い穴を開けます。

この穴の上に紙コップをそっと置けば、ロケットの完成です。

この状態で段ボールの脇を軽く叩くと、

ぽっこーん!と、紙コップが空高く打ち上がります。この動画のように、勢いよく飛んでいく様子は何度見ても面白いですよ。
なぜ紙コップは飛ぶの?科学の力を見てみよう!
さて、どうしてただ段ボールを叩くだけで、紙コップは空を飛ぶのでしょうか?その秘密は「空気」にあります。
段ボールを叩くと、箱の中の空気がギューっと押されて、箱の外へ一気に飛び出そうとします。この時、空気はたくさんの仲間と一緒に、力を合わせて小さな穴から飛び出してきます。まるで、狭いドアから大勢の人が一斉に飛び出すようなイメージです。
この、勢いよく飛び出す空気の流れのことを「空気砲」といいます。皆さんも、段ボールや紙筒を使って、煙の輪っかを飛ばす「空気砲」の実験をしたことがあるかもしれませんね。今回の紙コップロケットも、この空気砲の力を使っています。
穴から勢いよく飛び出した空気が、紙コップをロケットのように下から押し上げることで、紙コップは空に向かって飛んでいくのです。この実験、実はただ叩くだけではなく、ちょっとしたコツがあります。
それは、段ボールの真ん中を手のひら全体で「フワッ」と包み込むように押し込むことです。こうすることで、箱の中の空気を効率よく押し出すことができ、紙コップがより高く、遠くに飛んでいきます。
お家でできる科学のふしぎ
私たちの身の回りには、空気の力を使った面白いものがたくさんあります。例えば、風船も、中の空気が膨らもうとする力(圧力)を利用して膨らんでいます。水鉄砲は、空気を圧縮して、水を勢いよく押し出す力を使っています。この紙コップロケットは、そんな空気の力を目で見て、体で感じることができる、素晴らしい科学の遊びです。
最初は飛ばすのに少し苦労するかもしれませんが、どうすれば高く飛ぶか、どうすれば真っすぐ飛ぶか、お子さんと一緒に試行錯誤してみるのも楽しいですよ。この小さな実験から、「どうして?」という不思議な気持ちが生まれて、もっと科学を好きになるきっかけになるかもしれません。ぜひ、親子で一緒に、科学の楽しさを体験してみてください。
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