黒板が巨大タブレットに!?光の魔法「白黒反転投影法」と神アプリ「Kokuri」
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
教室の黒板が、ある魔法をかけるだけで、まるで巨大なタブレットのように変身することをご存知ですか? チョークの粉も飛ばず、カラフルな図や動画まで映し出せる、そんな未来の授業が「光の性質」を少し利用するだけで実現できてしまうんです。今日は、いつもの授業をあっという間に面白くする、魔法のようなテクニックとその便利な相棒をご紹介します。長野県の理科教育研究会でも先日お話させていただいたのですが、その魔法の正体は「白黒反転投影法」といいます。
黒板が電子黒板に変わる!光のイリュージョン
「白黒反転投影法」と聞くと難しそうですが、仕組みはとてもシンプルです。
普段私たちが目にするスライドは「白い背景」に「黒い文字」ですよね。それを逆転させて、「黒い背景」に「白い文字」のスライドを作り、プロジェクターで黒板に直接映し出すだけなんです。なぜこれだけで黒板が電子黒板のようになるのでしょうか? そこには光の面白い性質が隠されています。
黒板の「黒」は、光をほとんど反射せずに吸収します。そこにプロジェクターで「黒(光が当たらない部分)」を重ねても、もちろん黒いままです。一方で、プロジェクターの「白(光が当たる部分)」は、黒板の上でくっきりと明るく映し出されます。
まるで、光をチョーク代わりにして、黒板に直接文字や絵を描いているような状態になるのです。このシンプルな方法が本当に便利で、私も長年愛用しています。
その手間をワンタップで!救世主アプリ「Kokuri」登場
そんな便利な白黒反転投影法ですが、既存の資料をいちいち黒字に白文字へ作り変えるのは少し手間がかかります。そんな中、その手間を一瞬で解決してくれる画期的なアプリが登場しました。
それが「Kokuri」です。
実は、この「Kokuri」というアプリ、私も開発者の方に協力させていただきました。ぜひお試しください。
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