【科学監修】やす子さんと静電気でビリビリ!テレビ番組監修の舞台裏で語る、笑えるほど面白い科学の話「世界衝撃ウワォ動画」
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
まさか、ただ面白い動画を見ていただけなのに、科学の知識が身についてしまうなんて!そんな魔法のような体験が、テレビ番組を通じて実現しました。先日、4月5日(水)の夜9時から放送された「世界衝撃ウワォ動画」(日本テレビ)で、科学監修を務めさせていただきました。今回はその舞台裏と、番組では語りきれなかった科学の面白さについて、少し深く掘り下げてみましょう。
やす子さんと挑戦!パチパチ静電気のふしぎな世界
番組では、なんと、あの大人気のタレント、やす子さんと一緒に、静電気の実験で出演させていただきました。おなじみの迷彩服姿のやす子さんと白衣の私、というなかなか面白い組み合わせだったのではないでしょうか。

冬になるとドアノブで「バチッ!」とくる、あの嫌な静電気。実は、私たちの身の回りにあるすべての物質が持つ「プラス」と「マイナス」の電気の粒の仕業です。普段はバランスを保っているこの粒たちが、摩擦などによってマイナスの電気が移動してしまうことでバランスが崩れ、静電気が発生します。あの「バチッ!」という衝撃は、いわば小さな雷。電気が元のバランスに戻ろうとして、一気に流れる現象なのです。番組の実験では、この小さな自然現象を、やす子さんと一緒に安全に、そして盛大に再現してみました。


倒れない自転車の謎?日常に隠れる物理法則
今回の監修は静電気だけではありません。「ジャイロ効果」や「慣性の法則」といった、少し難しそうに聞こえる物理法則についてもアドバイスさせていただきました。
でも、これらも私たちの日常に深く関わっています。例えば、なぜ走っている自転車は倒れにくいのでしょうか?これが「ジャイロ効果」です。回転している物体は、その姿勢を保ち続けようとする性質があるのです。このおかげで、私たちはスムーズに自転車を乗りこなせます。さらに、この原理は宇宙を飛ぶ人工衛星の姿勢制御や、スマートフォンの手ブレ補正機能など、最先端技術にも応用されているんですよ。
また、急ブレーキをかけたバスの中で体が前にぐらっと動く、あの現象が「慣性の法則」です。物体は「今の運動の状態を続けたい」と願う性質を持っているのですね。静止しているものは静止し続けようとし、動いているものは同じ速さで動き続けようとします。この法則があるからこそ、ロケットは一度宇宙空間に出てしまえば、少ないエネルギーで遠くまで旅をすることができるのです。
「面白い!」は科学の入り口
「科学」と聞くと、少し身構えてしまう方もいるかもしれません。しかし、今回のような面白い動画をきっかけに、「これってどうして?」「不思議だな」と感じることが、科学の世界への第一歩です。
エンターテイメントという親しみやすい窓口を通じて、子どもから大人まで、多くの人が自然科学の面白さに触れる。このような番組の試みは、人々の知的好奇心を刺激する、素晴らしい機会だと感じています。笑いながら学べるって、最高の体験ですよね。
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