巨大ポスターで研究を魅せる!A0プリンター設定・活用と「1平方メートル」の科学
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
研究発表の会場で、ひときわ目を引く大きなポスター。自分の研究が等身大以上のサイズで印刷されているのを見ると、それだけで誇らしい気持ちになりますよね。科学の世界において、研究成果を他者に伝える「サイエンス・コミュニケーション」は、実験そのものと同じくらい大切なプロセスです。
今回は、生徒の研究発表会に向けて、デザインツール「Canva」で作ったデータを、巨大なA0サイズで印刷した際のレポートをお届けします。初めての大判印刷は少し緊張しましたが、コツさえ掴めば驚くほどスムーズに、最高のプレゼン資料を作り上げることができました。
発表の迫力が変わる!A0サイズの魅力とは?
私たちが普段使っているA4コピー用紙。その面積を16倍に広げたものが、今回挑戦したA0サイズです。
実は、A判の紙のサイズには面白い科学の法則が隠されています。どのサイズでも短辺と長辺の比率が「1:√2(約1.414)」、いわゆる白銀比になっており、半分に折っても元の形と相似になります。そして、A0サイズの面積はちょうど1平方メートルになるように設計されているのです。1メートル四方の巨大なキャンバスに、生徒たちの努力の結晶を詰め込む。これだけで、発表の説得力がぐんと増します。
今回使用したプリンター:Canon iPF770
今回、巨大ポスター作りを支えてくれたのは、大判インクジェットプリンターCanon iPF770です。

インクジェットプリンターは、微細なインクの粒を紙に吹き付けることで画像を形成します。最近の機種は非常に高精細で、Canvaで作成した細かなグラフや文字も、驚くほどくっきりと再現してくれます。
失敗しない!A0拡大印刷の設定ポイント
さて、実際に印刷する際に最も不安なのが「せっかくのデザインが端で切れてしまわないか?」ということではないでしょうか。
Canvaで作成したデータは、必ずしも最初からA0サイズで作成されているとは限りません。そんな時に役立つのが、プリンタードライバーの拡大・縮小設定です。

設定画面で以下の2点に注意するだけで、無事に印刷することができました。
1.「拡大縮小印刷」のチェックボックスにチェックを入れる。 2.「ロール紙の幅に合わせる」を選択する。
この設定を行うことで、プリンターが自動的にデータのサイズを判断し、セットされている大きなロール紙いっぱいに美しくレイアウトしてくれます。
研究の成果を「形」にする喜び
印刷が始まり、ガタゴトと音を立てながら大きなポスターが少しずつ現れてくる瞬間は、教師にとっても生徒にとっても感動のひとときです。
大判プリンターは一見操作が難しそうに思えますが、教師が一度使い方を覚えてしまえば、授業の幅はぐんと広がります。「1平方メートルの研究発表」という目標があるだけで、生徒たちのポスター作りの熱量も変わってきます。
皆さんもぜひ、大判プリンターを活用して、生徒たちの探究心を「等身大以上の迫力」で形にしてみませんか?
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