宇宙の法則をポケットに!3000円で手に入る「最強の相棒」CASIOの関数電卓
サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。
皆さんは、複雑な計算が必要になったとき、何を使いますか?「スマホのアプリで十分だよ」と思う方も多いかもしれません。しかし、科学の世界を冒険する私たちにとって、指先に伝わるボタンの感触と、数式がそのまま形になる喜びは、何物にも代えがたいものです。
今回は、私が最近手に入れた「手のひらサイズのスーパーコンピュータ」とも呼べる素晴らしい相棒、CASIOの関数電卓「fx-JP500CW」をご紹介します。fx-JP500CWは、なんと3000円程度という、中学生のお小遣いでも手が届くような驚きの価格で購入できます。

進化を続ける「計算の歴史」と驚きのコストパフォーマンス
私が同じような関数電卓を初めて手にしたのは大学生の頃でしたが、当時は8000円ほどした記憶があります。それが今や、性能は格段にアップしているのに価格は半分以下。技術の進歩には本当に驚かされます。この電卓の素晴らしい点は、太陽電池を搭載していること。乾電池の残量を気にすることなく、光さえあればいつでも計算を始められる安心感があります。液晶画面はコンパクトですが、教科書に載っているような分数やルート(平方根)をそのままの形で表示できる「自然表示」に対応しているため、直感的に数式を理解することができます。
ただの計算機じゃない!宇宙の法則を呼び出す魔法のボタン
「計算するだけならスマホでいい」と思うかもしれませんが、このfx-JP500CWには、科学を愛する人にはたまらない機能が凝縮されています。特に注目したいのが、「科学定数」を呼び出す機能です。物理や化学の計算で使う、光の速さ c や重力加速度 g、アボガドロ定数などの重要な数値を、暗記していなくてもボタン一つで呼び出すことができます。これはまさに、宇宙のルールをポケットに忍ばせているような感覚です。さらに、この一台で以下のような高度な処理が可能です。
- 三角関数・微積分: 複雑な波の動きや、変化の瞬間を捉える計算。
- 方程式: 答えのわからない「$x$」を導き出すパズルのような作業。
- 表計算・あまり計算: データの整理や、プログラミング的思考に役立つ計算。

スマホにはない「考えるための道具」としての価値
「日本語表示」にも対応しているため、操作に迷うこともありません。微積分から統計計算まで、日常生活や学校での学習に必要な機能のほとんどを網羅しています。

パソコンやスマホは便利ですが、通知が来たり他のアプリに気を取られたりしがちです。一方で、関数電卓は「計算と向き合うための専用の道具」です。物理的なボタンを押し、自分の手で数式を組み立てていくプロセスは、思考を深く集中させてくれます。科学への好奇心を形にするための最初の武器として、この3000円の関数電卓を選んでみてはいかがでしょうか?
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