センサー不要!?Scratchと「人力」で生み出す魔法の体感ゲーム

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

最新鋭のゲームセンターで見かける「体を動かす体感ゲーム」。画面に向かってボールを投げると、連動してキャラクターが反応する様子は、まるで魔法のように見えますよね。「一体どんな複雑なセンサーを使っているんだろう?」と驚くかもしれませんが、実はそのワクワク感、アイデアひとつで手作りできるんです。

Scratchで手作り!20秒間の体感虫退治ゲーム

今回は教育用プログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」を使って、自分だけの体感ゲームを作成してみました。実際のプログラムはこちらからご覧いただけます。

ゲームのルールは非常にシンプルです。スタートボタンを押すと、画面上に次々と虫が登場します。制限時間20秒の間に、この虫にボールを当てて何匹倒せるかを競う、白熱のスコアアタックゲームです。

遊び方は、このように画面に向かって本物のボールを投げます。

センサーの正体は「人間」!?ハイテクの裏側にあるアナログな工夫

ここで、面白い「仕掛け」の解説をしましょう。ボールが虫に当たった瞬間、実は「誰か」がiPadの画面上の虫をこっそりタップしているのです。すると、プログラムが反応して虫が消えるという仕組みです。

プレイしている本人は、自分の投げたボールにセンサーが反応したように錯覚しますが、その裏側は実にアナログな人力作業。科学の世界では、このように「システムが自動で動いているように見えて、実は裏で人間が操作している」手法を、有名な童話になぞらえてオズの魔法使い手法(Wizard of Oz method)と呼んだりします。

ハイテクなセンサーを用意しなくても、この「人力」の組み合わせだけで、ゲームセンターのような楽しさが十分に生まれるのです。お客さんの動線は、次のようなデザインになっています。

お客さんの動線は次のような感じです。

プログラミング的思考で「体験」をデザインする

「これってプログラミングと言えるの?」と思うかもしれませんが、立派なプログラミング的思考です。

プログラミングの基本は「もし〜なら(If)、〜する(Then)」という論理の組み立てです。今回の例で言えば、「もし画面がタップされたら、虫を消して音を鳴らす」という論理がしっかり組まれていれば、そのきっかけ(トリガー)が最新の赤外線センサーだろうが、隣に座っている友達の指だろうが、ユーザーが得られる「楽しさ」という体験(UX)は変わりません。

詳しいプログラミングの考え方については、こちらの図も参考にしてみてください。

高価な機材がなくても、工夫次第で世界はもっと面白くなります。皆さんも「アナログとデジタルの融合」で、友達や家族を驚かせるゲームを作ってみませんか?

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