天才ニュートンを裏切った「皮肉な輪」。光の干渉が生む虹の謎

サイエンストレーナーの桑子研です。毎日が実験。

2枚のガラスを重ね合わせるだけで、手のひらの上に虹を閉じ込めることができます。信じられますか?レンズと平らなガラスを重ねるだけで、まるで魔法のように色とりどりの輪が現れるのです。これは手品でも加工でもなく、光が持つ神秘的な性質が引き起こす、本物の自然現象です。こちらの映像をご覧ください。

ニュートンリングとは?

これはニュートンリングと呼ばれる装置です。角度をいろいろと変えてみたのですが、どの角度から見ても虹がきれいに見えます。


中心部をよく見てみると…


このように虹色の模様がくっきりと見えます。

なぜガラス2枚で虹ができるの?

面白いですね!ガラス2枚でなぜこのような虹をつかまえることができるのでしょうか?この不思議の答えは、光の干渉現象にあります。

光は波の性質を持っています。2枚のガラスの間にはわずかなすき間があり、そこに入り込んだ光が「上のガラス面で反射した光」と「下のガラス面で反射した光」の2つに分かれます。この2つの光が重なり合ったとき、波どうしが強め合う場所では明るく光り、打ち消し合う場所では暗くなります。そして、色によって波の長さ(波長)が違うため、強め合う色が場所によって変わり、あの美しい虹色の輪が生まれるのです。

ニュートンが発見した「皮肉な輪」

このニュートンリングは、その名の通りあのニュートンが発見しました。

実はここに、科学史上とても面白いエピソードが隠されています。ニュートンは「光は粒子である」という説を強く主張していた人物でした。ところが、彼が自ら発見したこのニュートンリングは、光が波の性質を持っていることを示す現象だったのです!

後の時代に科学者たちがそのことを明らかにしていきました。自分が光の粒子説の証拠だと思って観察していた輪が、実は波動説の証拠だった——なんとも皮肉な話ですね。ニュートンほどの天才でも、自分の発見の本当の意味を見抜けなかったというのは、科学の歴史の奥深さを感じさせてくれます。ちなみに現代物理学では「光は粒子でもあり、波でもある」という結論に落ち着いています。ニュートンもヤングも、それぞれ光の一面を正しく見ていたのです。

干渉縞の動画授業について

ニュートンリング

干渉縞については、その縞模様がなぜできるのか、その縞が何番目(m)なのか、などがわかることがとても大切です。それらについて、手で動かして考えてみることや、問題演習を通してマスターしましょう。


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