手作り花火に挑戦してみよう!簡単にできる化学実験( 黒色火薬 ・ 乾留)

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ケン博士
サイエンストレーナーの桑子研です。このサイトで科学を一緒に楽しみましょう。 

※ 必ず、保護者や大人と一緒にやるようにしてください。保護メガネ、水などの安全対策を取って行いましょう。

今回は、手作り #花火#線香花火 ) を作ってみましょう。割り箸を #乾留 して、硫黄と硝酸カリウムとまぜて手作りの黒色火薬を作ります。そそてそれを半紙で巻いて、 #線香花火 を作ります。うまくできれば、売られている線香花火のように小さな丸い火の玉ができて、きれいな火花を飛ばしながら燃え続けます!ぜひ挑戦してみてください。

科学のレシピ

準備:割り箸、硝酸カリウム、硫黄、鉄粉

器具:ガスバーナー、試験管、ガラス管付きゴム栓、乳鉢と乳棒、和紙、水槽

今から説明するように、なお割り箸から炭をつくらないで、売られている活性炭を使う場合は、こちらなどの炭パウダーをおすすめします。

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割り箸から炭を作ろう!

まずは割り箸を蒸し焼き(乾留:外気を遮断して加熱分解)にして、揮発成分と不揮発成分をわけていきます。割り箸から、木炭(炭)と、木ガス(可燃性のガス)、木タール(黒褐色の粘った液体)、木酢液(黄色の液体)などに分解されます。

割り箸を試験管に詰め込みます。試験管を一つだめにしてしまうので、汚れた試験管が良いかもしれません。

必ず口を下にむけてセットしましょう。試験管が割れる恐れがあります。また試験管は密閉してはいけません注意しましょうね。乾留については中学入試などで出てくることがありますね。温め始めると、白い煙のようなものがモクモクとでてきます。このガスに火をつけてみると面白いですよ。こちらの映像をご覧ください。

ガスが出なくなってきたら終わりです。木酢液をすてて、炭だけ取り出しました。この量で、だいたい0.6gくらいの木炭ができます。

さきの木炭の部分をパキパキっと折っていき、乳鉢にいれてすりつぶします。

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黒色火薬を作る

次に木炭0.4g、硫黄0.6g、硝酸カリウム3.0gを乳鉢に入れてよくまぜ合わせます。乾留を行わない場合は、上記の販売されている炭を使いましょう。粉状のものがおすすめです。

これは #黒色火薬 で、かつては火縄銃などで使われていたそうです。木炭が燃焼の役割硫黄は発火点(232度)を下げる役割(木炭は発火点が250度〜300度)、硝酸カリウムは酸素を供給する酸化剤の役割をもっているそうです。

灰色の粉ができます。

この黒色火薬を薬さじ(小)2杯くらい、細く切った半紙の上において、紙を手で丁寧にねじっていきます。

なおここにポイントがあります。うまく線香花火ができるかどうかは、この乗せ方で変わってきます。まず横にして、半紙を2.5cm幅にきります。

次に黒色火薬をここに載せていきます。真ん中に少し多めにして、このように載せます。マジックでわかりやすく書きました。その後2、3というようにおりますが、空気が入らないように空気をぬくようなイメージで折り込んでいきます。

最後に4、5のようにねじっていったら完成です。

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薬さじの小さいほうのスプーンですくいます。

これを和紙の上にのせて

手でねじっていきます。

丁寧にねじっていきましょう。必ず水をはった水槽の上で、試験管ばさみなどで上の部分を挟んで下の部分を燃やしてみましょう。熱いとおもったらすぐに手を離すことも忘れてはいけません

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うまくいくと、市販の線香花火とおなじような火の玉ができます。

こちらの映像がうまくいったときの様子です。

市販の花火と比較するのもおもしろいですね。

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