特別教養講座の作り方。理論は後からやってくる?


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ゲリラ的にはじめた特別教養講座の取り組みと

取り入れるための方法について

実践例から紹介します。

 

「特別教養講座」とは?

特別教養講座とは本校の教員有志によって2006年から続いている、学年・教科を超えて、生徒と教師が共に1つのテーマについて学ぶ活動です。

長期休暇ごとにテーマを発表して生徒を募集し、講義や実験、校外学習を組み合わせた活動を展開しています。

今年の春は「とうふのヒミツ」というテーマで、豆腐店さんへ見学にいき、実験や調理実習を行いました。

今回はこの活動についての紹介と、このような活動を取り入れるコツについて紹介します。

『とうふのヒミツ』

まず、最近行った教養講座、とうふのヒミツについてその流れを紹介します。

見学

高層ビルが並ぶ神保町。実は今でも昔ながらの豆腐屋さんが営業しています。

豆腐作りについてお話を伺い、実際に作るところも見せていただきました。その後、いろいろな種類の豆腐や豆乳、おからを購入してきました。

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講義

地理の授業では大豆の輸入について、古典の授業では豆腐の歴史について、生物の授業ではタンパク質について学びました。

実験

化学の教師が、豆乳ににがり、塩化マグネシウム、硫酸カルシウムを入れて豆腐をつくる実験を行いました。

それぞれ豆腐らしくはなりましたが、やはりにがりが一番おいしく出来ました。

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調理

家庭科からは、調理実習をおこないました。江戸時代の料理「梨豆腐」と、おからチョコケーキを作りました。どちらもおいしくできて、大満足でした。

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梨豆腐

社会科見学や単なる校外学習との違い

・複数の教科が組む
特別教養講座は、まず様々な教科がタッグを組んで行うということろが特徴です。

例えば第一回目におこなわれた「明暦の大火」では、国語科・社会科・理科の3科目で組みました。

「とうふのヒミツ」では、社会科・国語科・理科・家庭科で組みました。

・生徒への入り口が広い
文系理系の生徒問わずさまざまな生徒が参加してくれるようになりました。

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これも様々な教科から1つのテーマへと入っていくことのできる、入り口の大きさが特徴かと思います。

・生徒も教師も楽しんでいる
有志の教師が自主的に企画をしてから生徒を募集します。参加している生徒も自主的に参加しています。

このことにより全員が楽しく学べる場ができあがります。また教師も不慣れなテーマでも、自分で調べて講義する時間を必ず設けています。つまり新たな学びをしないと発表できないという形になっています。

また他教科の教師の講義を受けるのも刺激的です。

このこともあり、生徒も教師も同じようなレベルから学びに参加し、生徒といっしょに「へぇ〜」とか「ほぉ〜」とか「面白いね〜」なんて、生徒とついつい話し合っています。

つまり教え込むというものではなく、楽しむ、共有する、考えるという学習活動になっています。

・関心のなかった教科に関心を持つようになる

この活動に参加したIさんは、あることに興味を持ったときに、様々な切り口で考えるようになったといっています。

興味を広げることが生徒自身できるようになれば、例えば理科がすきな生徒が、国語とのつながりを知り、好きになったり、その逆の流れも起こります。

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実はこの関係性に気が付くということは、生徒ばかりではないというのが面白いです。

この講座をやると、教師の中でも様々な知識、経験が繋がっていき、とても楽しい!

さらに次もやってみよう!という意欲がわいてきます。

・生徒がおもってもしないところにたどり着く

当初わたしたちが設定したゴールとは違う深さまで生徒が到達することも

しばしばあります。これがまた面白い。

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参加した生徒生徒で、違うものからの興味ではじまり、

広がりができて、そしてそれぞれ違う深さをもっていく。

 

ぼくたちがまったく想定しなかったことでした。

 

特別教養講座の作り方

特別教養講座を作るためのポイントを紹介します。

第一に教師や生徒を自由参加にさせるということにあります。

やりたいとおもったら、まずは身近な教師に、

何かやってみない?

と提案して、静かにはじめていくことが大切です。自分でやるから、楽しいですし、生徒も自由に参加できるから、楽しくなります。

ぼくたちもそのようにして進めていき、現在では学校全体に知られ、応援していただける取り組みになりました。

第二に教師の講義の時間をわずかにでも取るということです。単なる社会科見学にならないためには、教師自身がそのテーマについて勉強をして、生徒の前で講義を少しでもすることが大切です。

教師の勉強になるという面もありますが、生徒にとっても身近な教師から講義を聴いてから見に行く、体験にいくということは、その後の学びに深く影響するようです。

ただし教師の講義の時間は一人10分〜20分程度で、3人くらいで30分〜60分でおさめて体験活動を多くとるようにしています。

第三にこれは経験則なのですが、1日目に教師の講義やグループワークの時間をとり、2日目に校外学習にでかけるというパターンがうまくいっています。

実は様々にいろいろ試して、この形が良いことがわかってきました。

これはやってみて気が付いたことです。

以上です。ぜひ様々な学校で特別教養講座をひらいていきましょう。

実践などされている先生も多いと思いますので、ぜひ教えて下さい!

その他に

特別教養講座では、プロジェクトアドベンチャーの方法なども
高校生に教えています。

 

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